スイートプリキュア 第17話
2014年11月22日に放送された、スイートプリキュア17話の感想です
↓続きからどうぞ
※響家の朝
冒頭は響とハミィが寝ている所から始まる。しかしまぁ年頃の女子とは思えない
涎を垂らした豪快な寝相には笑いを禁じ得ない。だがその響の安眠は、家の一階から
鳴り響く、食器の落ちた音と、それに驚く女性の声に妨げられたのであった。
響が驚いて厨房へ向かうと、前回の続きで、帰宅中の母が朝食を作っていたのである。
お皿を落としただけと語る母に響は呆れつつも、横に目をやると例によって料理センスが
別の方向で桁違いの、豪快なサラダに目を奪われた響。たまの休みで家に帰ってきた
のだから、のんびりしなよと気を使う響に、母はたまに帰ってきた時くらいは母親
らしい事がしたいし、娘が母に遠慮するなんて良くないゾ~と笑って返す。すると
後ろで温めていた鍋の中身が沸騰し、みるみるうちに吹きこぼれ始めた。
材料を殆ど切らないのは響家の家訓か何か?
※ポジティブな母
母は急いで鍋ブタに手を掛けるが、フタが非常に高温なのを忘れて手をやけどして
しまう。赤くなった手を息で吹き付ける母に、危ないからやめてくれと心配する響
しかし母はめげずに大丈夫だと笑顔で返事して、スープ用の皿をいそいそと探す。
そこに起きてきた父の団が登場。母娘の微笑ましい?やり取りを見て笑顔の団。
そこへ母が挨拶するが、よそ見する余り手から食器をまたもや落としてしまう。
母の失敗続きで更に心配する響に、母は割れなくて良かったと前向きに答える。
何事にも前向きな母
※1日だけの約束
響も手伝ってようやく完成した朝食。父は一口食べるといつものようにドイツ語で
母に語りかけ、母はそれをフランス語で返す。意味は分からないが、美味しいよ~
ありがとう~のやり取りではないかと思われる。両親のお決まり会話に響は呆れ
つつも、母に「いつフランスに戻るの?」と尋ねる。すると母はチョット残念そうな顔を
しながら、コンサートの準備があり、今日の夕方帰らなければならないと告げる。
その返答に響は少し落ち込んだが、母は続けて今日の学校が終わったら響の好きな
所へ連れて行ってもらうと約束、更に久しぶりの再会なのだから、響はたっぷり
甘えてきて欲しいと願う母。その言葉を聞くと響は、ほんのりと赤く頬を染めて
照れくさそうに、そんな無理をしなくていいから、空港まで送るよと気を使う。
しかし心の中では余程ウキウキしてしまったのか、足取りも軽やかに部屋を出る響
母は響の気の使いようを見て、随分とまぁ大人になったものだ、と意外な顔をして
1人感想を述べる。その横ではコッソリとご飯を平らげて寝転がるハミィが居た。
エヘヘヘヘ・・・
※甘えるとは
すると家の電話が鳴り、受話器を取る母。電話の主は学校の校長先生のようで
向こうが何を言ったか分からないが、急に喜びだした母。それを見ていた団と
ハミィは一体何ごとだろうと外から様子を伺っていた。場面は変わり、学校の教室で
会話する響と奏。【母親に甘える】とは、一体どういう事か悩んでいた響は率直に
奏へ問いかける。奏は少し考えつつも、母にしか言えないワガママを聞いてもらう
事ではないか、と返した。しかし響は「ワガママは言えないなぁ‥」と語りながら
その理由を話す。母はきっと自分の事を逞しい人間だと思っていて、だからこそ
頻繁に家を空けている。そんな自分が軟弱な事を母に言えば嫌われてしまうのでは
ないかと響は考えていた。だが奏は、そんなことは無いと真っ向から反論する。
考える響のポーズ
※覚えがない
続けて奏は「世界中の人間が自分の敵になっても、母だけは味方で居てくれる」
そう思わないの?と響に問いかける。だが響は、母が有名人で世界中にファンがおり
母にはそのようなファンも大事で、自分が母を独占するのには少し抵抗があると語る
そこで奏は少し話題を変えて、響がもしワガママを言うならどんな事を言うのかと
尋ねた。それに響は少々考えつつ、母は自分を産んだ後も忙しく世界を飛び回って
いたので【歌ってもらった覚えがない】と語る。いったい何を?と奏が聞くと
「子守唄」
と響は振り向いて答えた。奏は何だか聞いてはいけない事を聞いてしまったような
顔になったが、響は固い空気を吹き飛ばすように、急におちゃらけて、今更照れ
くさくて言えないよ~と笑いながら、この話題をごまかすのであった。
母の事に関しては弱みを見せない響
※サプライズ
そして先生が教室に入り会話は終了。響が自分の椅子に着席すると、先生はいきなり
本日は特別なゲストが来ていると話して、早速その人を教室に招き入れる。片手に
バイオリンケースと、片手にキャリーバッグを持ったその女性は、響の母であった。
響は驚いて席を立ち上がると、母はウィンクで返事をする。先生が説明するには
今日は特別に、1人だけ授業参観という形で学校に来たと語る。これは朝の電話で
校長が気を利かせて取り計らったのだろう。紹介を受けて、静かに見ていますから
許して下さいね、と挨拶する母。休憩時間になり響と奏は母に近づき、校長から
呼ばれた事を話す。そして昼休みには放送室で音楽の話をして欲しいという依頼が
あったそうだ。尚且つ1人で放送ではなく響と一緒に話すという企画に驚く響であった
母の前では子供に戻る響
※奏の応援
そして次は音楽の授業だそうで、響の歌声が聴けると喜ぶ母。響は母の前で歌うのは
恥ずかしいと照れくさそうに話す。それを聞いて奏は、ここは覚悟を決めようと
耳打ちする。響はその言葉に納得し、ここで決めなきゃ女が~とキメ台詞を叫んだ。
響の意気込みに「ヨッ!ひーびきー!」と囃し立てる奏。相変わらず響を盛り上げる
のは手慣れた様子であるw そして音楽室から聞こえて来たのは響の歌声・・
ではなく、なんと母が得意のバイオリンを生徒の前で奏でており、その音色に
聞き惚れる学校中の生徒達。演奏が終わると、響はなぜ母の演奏を聴いているのだ
ろうと我に返った。教室に戻ると奏が、いつの間にか書き上げていたお昼の放送で
使う台本を響と母に手渡す。その名も「お昼だよ!!響とまりあのスイートタイム♪」
あっという間に作り上げる奏のサポート
※大ファン
響は顔を赤らめながら困ったなと呟くが、そう言いながらも本番はキメるのが響
でしょ?と奏が持ち上げた。お世辞に弱い響は、その言葉を聞いて「まぁ‥そんな
こと・・あるけど!」と強気になる。すると響と同じように顔を赤らめながら教室の
ドアからチラチラ覗き見している男子生徒が1人‥それはなんと王子先輩であった。
先輩の存在に気づいた他の女生徒達は、いつもの様に黄色い声援を先輩に送るが
先輩はそんな事には目もくれず、真っ直ぐにマリアの元へと近づいてきた。
実は先輩はマリアの大ファンで、学校に来たと話を聞いて、居ても立っても居られず
2-Aにやってきたのだ。奏は先輩の貴重なテレ顔を見て興奮、母は王子に軽く挨拶
した後、昼からの放送に参加しないかと呼びかけると、先輩は喜んで2つ返事をした。
マリアに対して食いつきが良すぎる先輩
本当は母娘だけの水入らず放送にしたかったのだが、急な予定変更に苦笑いの響奏。
そして昼休みになり放送が遂に始まった。正宗・響・マリアのスイートタイム♪の
掛け声でスタートする。その放送に聴き入る全校生徒と職員室で休憩中の団。
先輩はまず、マリアが音楽家を目指した理由を興奮気味に問いかける。母は音楽を
奏でる事が楽しく、初めてのコンサートでお客さんに喜んで貰えた思い出が大きいと
語る。更にもっと喜んで貰いたくて練習やコンサートをしていたら、いつの間にか
音楽家になっていたと答える。さて話は逸れるが3人の席順が【母】【正宗】【響】と
なっており、母の表情を響は見たいのだが背の高い先輩に阻まれて顔が伺えず、何度
も先輩の横から左右に身体を動かして母を見ようとする。ようやく母の表情が
見えたかと思ったら、母の音楽家になった理由を聴いた王子先輩が興奮して席を立ち
更に母が見えなくなった響w 見たいのに見れず、響はヤキモキするのであった。
悉く先輩に妨害される響
※愛は幻
響が不満を募らせていると、王子先輩が響に、プロのピアニストを目指しているのか
と問いかける。先輩と響の会話って滅多に無いから貴重ですね~ さて響が拍子抜け
した顔をしていると、その答えを聞きたい母がこちらをジーっと見つめている。
その視線に響はアタフタしながらも、自分がプロになれるわけはないと卑下した。
しかし誰にだって可能性はあるのだから、そう簡単に諦めるのは良くないと返す母。
そう言われても響は、才能のある母と自分を一緒にして欲しくないと突っ込む。
職員室で一連の会話を聞いていた父の団は、コーヒー片手に笑い続けるのだった。
さてその様子を時計塔から、双眼鏡を使って眺める猫が1匹・・セイレーンだ。
響と母の姿を見ているセイレーンは、自分でも分からない怒りにイライラしていた。
トリオ・ザ・マイナーはセイレーンが嫉妬しているから~♪とハモるが、嫉妬ではなく
母娘の愛情が腹立たしいのだと語るセイレーン。するとバスドラが、親子の愛情など
幻で、それを信じる人間達に腹が立つのですね、とセイレーンの気持ちを代弁する。
そして怒りに満ちたセイレーンは、なんと響に変身。今日のターゲットは響で
徹底的に酷い目に遭わせて、なおかつ母親の前で屈辱を味あわせてやると
悪の手先らしいセリフを放つ。
響に変身したセイレーンは何をするのか・・?
※疲労困憊
学校も終わり下校の時間となり、樹の上で待っていたハミィは響と奏の前に
降りてきた。しかし今日は母も居るのを忘れていたハミィは、普通に人語を話して
しまう・・母は「ハミィ‥今喋らなかった?」と気づいたが、響と奏の懸命な
フォローにより難を逃れる。そして今更ながら猫の声を出して誤魔化すハミィw
放課後はいつも何をしているかと母が尋ねると、調べの館で一緒にピアノを弾いて
いると答える奏。すると母は喜び、2人がピアノを弾く所が見たいとおねだりする。
母の前で演奏をするのは緊張するな、と言いつつも照れながら満更でもない様子の響
そしていつもの調べの館で、お馴染みの曲を披露し、無事に演奏を終えた響と奏。
響はさっそく母に感想を尋ねるが、旅行の疲れから母はすっかり眠りこけていた。
急な帰国だったので疲労が溜まっていた母
※響の子守唄
せっかく演奏したのに眠っている母に2人はガッカリしつつも、疲れているから
休ませてあげようと語る奏。すると響が母の横に座り、肩に手を置いて子守唄の
眠れ眠れを歌い始めた。するとそれに反応して眠っていた母は目が覚めたのだった。
響は起こしたのを謝りつつも、フライトの時間を心配するが、まだ大丈夫だから
響の一番好きな場所に連れて行って欲しいと語る母。響はその言葉に照れ笑い
しながらも、母に振り回されてばかりで自分の姿をしっかり見てくれないとスネる。
すると館の奥からフェアリートーンのドリーとレリーが勢い良く飛び込んできたが
彼らの存在がバレたらヤバイと、咄嗟に響と奏は駈け出して、ドリーとレリーを隠す
響は何事かと尋ねると、ネガトーンが街に出てきたと焦りながら喋るレリー。
事情が分からない母は響に、どうしたのかと尋ねると、ちょっと待ってて欲しいと
返す響。2人は急いでフェアリートーンの誘導する場所へ赴く。その頃ネガトーンと
一緒に町の人を脅かしていたのは、響に化けたセイレーンであった。
母に子守唄を歌う響
※非道のセイレーン
偽響は堂々とした態度で、我こそはマイナーランドの歌姫・北条響だと大嘘をつき
ネガトーンを利用して町の人達に不幸の音波を浴びせる。現場に到着した響と奏は
セイレーンが響に変身して悪事を働いているのを即座に見抜く。2人と目が合った
偽響は変身を解いてエレンに戻り、本物の響に対して指を指し、あの北条響こそが
ネガトーンを操る悪者だ!と名指しする。すると不幸の音波で洗脳されていた町の
人達はその言葉を丸々信じこみ、響に向かって憎悪の目を向ける。
更にネガトーンが他の洗脳されてない人達をもあっという間に操り、響に向かって
大人数が一歩ずつ迫ってきた。彼らは口を揃え「平和の敵‥北条響‥」と喋りながら
どんどん2人の元に近づいて来る。
偽物なんだけど結構カッコイイ
※母の援護
響は町の人達に、悪いのはセイレーンだと訴えるが彼らにその声は全く届かない。
するとネガトーンは2人の前に現れ、いきなり攻撃を仕掛けてきた。2人は繰り
出される攻撃をギリギリで回避し続けるが、変身してないので思う様に反撃できない
その間にまたもや町の人達が近づき、響を壁際に追い詰める。響は震えて何も抵抗
出来ず、男2人から壁に手を押し付けられてしまう。すると調べの館から出てきた
母は娘のピンチを発見し、一体町の人達はどうしてしまったのかと奏に尋ねる。
奏は町の人達が、ネガトーンの悲しい音楽で操られている事を話すと、母は手に
持っていたバイオリンを人々に向けて咄嗟に演奏を始めた。その素晴らしい音色に
エレンも響もネガトーンも町の人も敵味方関係なく、聴き入るのであった。
娘を助ける迫真の演奏
※母は裏切らない
そして母は演奏しながら、町の人達に対して、響は平和の敵などではないから目を
覚まして下さい!と大声で訴える。響は母の愛情に心を打たれつつ、朝に奏から
言われた「全員が自分の敵になっても母は味方で居てくれる」という言葉を思い出し
それが今、正に現実の出来事となって感動する響であった。そして町の人達はこの
美しい演奏を聴いて、洗脳が解除され正気に戻った。ハミィはこのチャンスを逃さず
2人に変身するよう呼びかける、2人は母に変身姿を見られてはマズいのでひとまず
建物の影に入り込み、人の心を操るセイレーンに激怒し、プリキュアへと変身した。
そしてメロディ・リズムに変身して母の前に再登場し、響と奏は安全な場所に逃げた
から貴方も早く逃げて下さい!と語り、母は素直にその言葉に従った。
一般人に正体を明かさないのはプリキュアの鉄則
※気合や~!
2人はネガトーンの攻撃を回避しつつ、まずはメロディがパンチを当てて、その後に
2人同時にキックを決める。だがネガトーンの振り回す尻尾にメロディが当たり
座り込んでしまう。リズムはそれでも1人で攻撃を繰り出しネガトーンを壁に叩きつけ
反撃してきたネガトーンにも怯むこと無くハイキックを喰らわせる。だがそこに
エレンがネガトーンの援護で、エネルギー弾を撃ち、直撃して家に激突するリズム。
メロディはリズムを心配するが、なんとか大丈夫だったようで安心するメロディ。
すると後方に避難していた母が急に「プリキュアー!がんばって~!」と応援し
始めた。続けて周りの人達もプリキュアにエールを送り、遂にはプリキュアコールへ
と変わりだす。メロディとリズムは人々の応援に感動し、必ず敵を倒す決意をする。
これにミラクルライトが加われば完全に映画
※音楽輪舞曲・超四重奏
そして2人は身体を寄り添い、2つのトーンを一つの力に!と宣言すると、前回の
様に直接ベルティエの半分を交換しなくとも、いつの間にか相手のベルティエの
半分が手元に現れるようになっていた。そしてメロディはミラクルベルティエの
クロスロッドを、リズムはファンタスティックベルティエのクロスロッドを作りだす
そして片手でトーンのリングを作り出し、片手でお互いの手をしっかり握ると
サークルの中からトーン記号が浮かび上がり、それらを纏めてネガトーンに叩きつける
プリキュア・ミュージックロンド・スーパーカルテットはネガトーンに直撃して
2人が一緒にフィナーレの掛け声を放つと、ネガトーンは大爆発を起こし、元の
ラジコンカーとゲームコントローラーの2つに戻った。
強く握りしめる事により産み出されるハートのトーン記号
※一番好きな場所へ
そして悪に染まった音符をハミィが浄化し、新たな音符をゲット。例によって
そろそろ幸せのメロディが完成しそうだと語る(3回目) またもや負けたエレンは
悔しそうにその場を走り逃げ去って行った。そしてネガトーンを退治しメロディと
リズムは後ろを振り向くと、応援してくれた町の人達、そして響の母の姿が・・・
場面は変わり、残り少ない滞在時間を利用して、響は約束していた一番好きな
場所へ母を誘導する。それはこの加音町が見渡せる、小さな丘の上であった。
この場所を見た母は「やっぱり親子ねぇ」と意味深なセリフを語る。響がよく分から
ない顔をしていると、実は母もこの場所が一番好きだったのだ。続けて母は語りだす
自分が響を妊娠している時に父の団と、よくこの場所へ来ていたことを・・・
町を見渡せる丘
※北条マリアの好きな「音楽」
更にマリアは、この場所から色々な「音楽」が聞こえてくると語る。子供の遊び声・帰り
を促す母の声・豆腐屋のラッパ・仕事帰りの人が乗ったバスの音・電車の音・ただい
まとおかえりの声‥マリアの語る音楽とは、町から流れてくる生活音の事であった。
ありきたりかもしれないが、それはとても平和な音で、人が生きている証拠でもある
そんな音が響きあうのを聞いていると、心がとても優しい気持ちになれるのだと語る
母のマリア。そんな事を父の団と話し合っていたら、生まれてくる娘の名前を
ー響ー にしようと決まったのだ。自分の名前がそこから来たのを聞いて驚く響。
そして調べの館で響が弾いたピアノも、横でこっそり歌った子守唄も、実はちゃんと
聴いていたとネタを明かすマリア。響はそれを聞いて照れながら顔を膝に埋める。
名前の由来がこの場所にあった
※響の隠していた感情
照れている娘を見ながら母は、いつでも響の事を見ているし、遠く離れた場所から
でも響の事は、自分の心の側にあると告白する母。響は母の大きな愛情に、必死で
耐えていた涙を抑えきれなくなっていた。そんな娘のいじらしい姿を見て母は
ー泣きたい時は泣けばいい。ママの胸は、響だけの特等席だからー
そう呟いて、響の身体を自分の元に寄せ、いつも寂しい思いをさせていた事を
詫びる母。それを聞いた響は、抑えていた感情が一気に、涙と共に溢れだす。
それでも響は、泣くのは今だけで直ぐに笑顔に戻るから…と、どこまでも母の事を
思って「気丈な自分」を演じる響。だが母には娘の気持ちは全てお見通しであり
我慢して頑張り続けている娘へ、弱音を吐く時は吐いていいし、疲れたら休んでも
いい、そんな時は母が優しく抱きしめてあげるから・・と響に語りかける母。
そして響はもう何も無理せず、隠していた「母に甘えたい気持ち」を涙と一緒に
解き放ち、母の胸で号泣する響。後ろでずっと見ていた奏は、その姿を笑顔で
見ながら、何も語らずハミィと一緒にその場を静かに立ち去った。
本当は母と一緒に居たかった
※母の子守唄
ひとしきり響が泣いた後、母は響に向かって夢ができたのだと話しだす。
それは「世界の舞台で、響と一緒に演奏すること、もちろん指揮はパパ」という
壮大な家族の夢を語る母。 響は母の語った世界の舞台という言葉を噛み締め
場面はそのまま国際空港へと変わる。母が乗ったであろう飛行機を、父と響は
夜空と一緒に眺め続けていた。そして響は父に、母はむかし自分に対して子守唄を
歌ってくれたのだろうか?と尋ねる。すると父の口からは意外な答えが帰ってきた。
「ママはね‥子守唄の代わりに、バイオリンを弾いていたよ」
その言葉を聞いて、響は自分の幼少期に体験した思い出がフッと頭をよぎる。
それは父に抱かれて眠る自分の横で、バイオリンを弾いていた母の姿をー
遠い昔の記憶
※響 の 夢
そう、母は自分が思っていた子守唄ではなく、バイオリンを使った子守唄だった
のだ。響は、母がちゃんと小さい頃から自分の事を常に見守り、愛情深く育てて
くれていた事実に感動する。そして響は立ち上がり、母の乗っている飛行機を笑顔で
眺めながら、自分にも遂に夢が出来たのだと、心の中で語り始めた。それは
「ピアニストになって、家族と一緒に世界の舞台で演奏する」という壮大な夢をー
そう決意した響は、とても清々しい笑顔で夜空を眺め続けるのであった。
遂に自分の夢を見つけた響
※あとがき
この回は今まで曖昧だった響の夢が完全に決定した大事な回ですね。
前回、奏からベストフレンド大賞の授賞式で2人がピアノ演奏するという話を
聞きつけ、居ても立ってもいられず外国から急に帰国した母のマリア。
晴れて娘の演奏を見たものの、ノンビリと滞在する余裕はなく
すぐまた出発しなければならない。その僅かな時間を最大限に利用して
娘との大事なスキンシップを図ろうとするマリア。
それにしても響は、父親に対しては御存知の通り小さい頃音楽の才能を否定されたと
思い込んで、今まで溝のある状態が続き、奏との仲直りをキッカケに父との
関係もようやく修復の兆しが見えてきました。母のマリアに対してはそれほどの
溝は無かったものの、子守唄を歌ってもらった記憶がないとか、世界を飛び回って
ばかりで自分の事をしっかり見てくれなかったなどの、鬱屈した感情を引きずって
いました。しかし本当は母もバイオリンを使った子守唄を弾いてくれていましたし
どの国に行こうが心は常に響の事を思っていた事実が明るみになります。
響は結構、思い込みの激しい所があり、それをまた人に打ち明けるタイプでも
無いので(奏は別)ハッキリとした真実があらわになるまで気づかない事が多いです
しかし本心としては、響は母に甘えたい。照れ隠しのセリフを吐きつつも母の
動向が気になって仕方ない響。出発間際に連れてきた丘の上でようやくその隠して
いた気持ちを母に、涙とともにぶつけます。そして母の夢を聞いて、自分もその夢に
付随した形で「プロのピアニストになる」と決意した響。果たした響にピアノの
才能は開花するのか? プロとなり家族と一緒に演奏する夢は叶うのか・・・?
それにしても今まで冷静だったあの王子先輩が、まさかマリアの大ファンだとは
放送当時は予想外でした。というかファンを通り越して、かなり惚れ込んでいる
様子が伺えますw 彼が只のイケメンキャラではないという印象がハッキリと決まった回でした。
それでは18話で~ ノシ