スイートプリキュア 第23話
2015年1月3日に放送された、スイートプリキュア23話の感想です。
↓続きからどうぞ
※エレンの憂鬱
梅雨が明け、セミの鳴く真夏の空にエレンは手をかざす。それと同時にエレンは
これからの身の振り方に悩んでいた。メイジャー&マイナーの両世界に戻れず
自分の姿もエレンのまま、そしてこの人間界でも自分の居場所が無いと落ち込むエレン。
するとそこに響が声を掛け、ハッと我に返るエレン。しかしエレンは相手にせず、どこかへ
去ろうとしていた。一緒に居たハミィが行き先を尋ねるも、「どこでもいいでしょ」と
つれない返事をするエレン。だが響は前回エレンがキュアビートとして戦ってくれたのを
感謝しており、エレンが仲間になるのを期待していた。しかしエレンは、自分は
仲間になる資格など無い上に、これまでどれ程の悪事を働いてきたか、自分が一番
分かっていると、辛そうに語った。
光と影
※新アジト
だが響と一緒に居た奏は、エレンに対しずっとこのままの状態ではどうにもならない
と語り、続けて響が、過去がどうであれ今は自分の信じる道を進むしかないと
付け加え、エレンを励ます。しかしエレンは、自分にそのようなものは無いと
吐き捨て、これ以上自分に構わないでくれと言いながら、どこかへ去っていった。
そんな想像以上に落ち込んでいるエレンを見て、2人は何も言えなくなってしまう。
その頃、今まで使っていた時計塔のアジトを、灯台に変えたトリオ・ザ・マイナー
前回の戦いでセイレーンが完全に敵となった事で、これからの目標はセイレーンを
全力で倒す事だ、と決意するバスドラ・バリトン・ファルセットであった。
リーダーにも馴染んできたバスドラ
※猫と少年
そしてあてもなく歩いていたエレンは、前回と同じく調べの館に辿り着く。置いて
あるピアノを指で鳴らし、結局自分にはこの場所しか無いとエレンは溜息混じりで
つぶやく。すると目の前から急に猫が現れ、エレンは驚きながらも猫を抱きかかえた
さらにその猫の後を追うように、謎の少年が現れた。少年は大きなカバンを両手で
持ちながら、エレンに挨拶をし、猫の頭を撫でる。エレンはこの猫が少年の飼い猫か
と尋ねるが、この子は近所の飼い猫で、自分の家では猫が飼えないと語る。
エレンは続けて猫が好きかと尋ねると、元気よく少年は「うん」と返事した。
と、ここでいきなり「まもるー!」という男性の大声が館に響き渡る。自分の父だと
察した少年は、エレンも一緒に隠れるように、袖をグイグイを引っ張り始める。
突然現れた少年
※何はなくとも腹は減る
館に入ってきた少年の父は、何度も「まもるー!」と呼びかけるが、反応が無いと
分かるや直ぐさま次の場所へと走っていった。まもるは父が去ったのが分かると
緊張から開放され、ついつい腹の音が鳴ってしまう。エレンはまもるに腹が減って
いるのかと尋ねたが、タイミング悪く自分の腹も鳴ってしまうエレン。その事をまもるに
突っ込まれると、今度は猫がニャーと鳴き、これにはついつい笑ってしまう2人であった
お腹が鳴って恥ずかしいエレン
※エレンの為に
その頃、響と奏は歩きながらエレンの事を思い返す。構うなと言われても放って
おけない響は、急にプリキュアに変身して不安になっているエレンを心配し、奏は
行く当てのないエレンの窮状を心配する。なにより、今エレンの力になれるのは
自分達しかいない、それに1人にはしておけないと考える響と奏。だが具体的に
どうすればいいのかと響が悩んでいると、一緒に楽しく仲良く喋ればいいだけだと
ハミィが楽観的に返答。響はその意見に同意し、奏は仲良く喋る為に持ってきた
カップケーキの箱を笑顔で見せつけた。すると道の角から急に先程の父親が現れて
あわやぶつかりそうになったが、何とか回避する2人。父親は謝罪もそこそこに
息子探しにすぐさま走り去って行く。2人はそれを不思議な顔で眺めるのであった
その為のカップケーキ
※大切な仕事道具
その頃、調べの館でまもると他愛のない話をするエレン。どうや少年は10歳で
小学生のようだ。まもるがエレンの年齢を訪ねようとしたら響と奏が館に入って
エレンを発見する(年齢聞きたかった・・) エレンは2人の顔を見て、急に険しい
表情になりながら、何の用かと尋ねる。奏は、特に用は無いと言いつつ、ラッキー
スプーンの箱を持ち上げて、カップケーキを食べるように進めた。エレンは反応に
困ったが、空腹の限界だったまもるは、ラッキースプーンの箱を見てすぐさま飛びつく。
なし崩し的にカップケーキを食べることになったエレン。すると奏は、まもるが
持っている大きなカバンに注目し、何が入っているのか質問する。するとまもるは
不機嫌な顔をしながら「パパの仕事道具」と答えた。そんな大切なものをまもるが
持っていたらお父さんが困るのではないかと響が尋ねると、まもるは「それでいい」
という、予定外の答えを返してきた。周りが驚くのも気にせず、まもるは急いでケーキを
平らげ、父親なんかどうなっても良いと、吐き捨てながら調べの館を駆け足で出て
行く。まもるの訳ありな態度に、エレンは心配な表情を浮かべるのであった。
結局カップケーキを食べることになったエレン
※関係おおあり
走り去ったと思われたまもるは、調べの館の外におり、1人伏し目がちで体育座りを
していた。後を追ってきた奏はまもるが忘れた道具を持ち、響は先程まもるの父親と
思われる、急いで走っていた男性を見かけたと語る。きっと父親も大変心配している
だろうと響が話すと、まもるはそれを否定し、父親は自分が居なくても平気なのだと
ふてくされる。事情が分からない奏は理由を聞こうとするも、関係ないと一蹴する
まもる。しかしカップケーキを食べた以上は友達だと語る奏。横に居たハミィは
腕を組みながら、その理屈に納得してしまう。そして遅れてやってきたエレンは
奏と同じように、まもるが父親を嫌う理由が聞きたいと真剣な表情で語りかける。
エレンに言われてはしょうがないと思ったのか、遂にまもるは理由を喋り始めた。
私のケーキを食べる=友達
※父と子
父親は町の医者であったが、今度から船医として大型船に乗る事になった。その
期間は1年であると、父親は前もって伝えていたが、まもるは父が出航する土壇場で
父の長期不在に怒りだしたのだ。父はまもると離れるのは大変辛いと語りつつも
船医の役割をこなせるのが自分しかおらず、自分が居なければ沢山の人が困る事に
なる、医者としてそのようなことは出来ないと説得する。しかしまもるは父の
気持ちを理解せず、衝動的に父の仕事道具を持ちだして、家を出て今に至るのだ。
父親の長期不在に憤るまもる
※エレンの持論Ⅰ
話を聞いた響は、少し寂しいかもしれないが、心と心が繋がっていれば大丈夫だと
まもるに語り、続けて自分は母親と小さい頃から離れて暮らしているが、心と心が
繋がっているから全く寂しくはない、と自身の経験をもって説得する響。
その言葉を聞いて少し落ち着いたまもるに、奏が「まもるは決して一人じゃない」と
勇気づける。しかしここでエレンはそれを否定し、人は結局1人であると反論。
響と奏がその言葉に困惑しているのを他所に、エレンはまもるに、自分を一人ぼっち
にする父は嫌いだろうと意見をぶつけてみる。するとまもるはその言葉に同意し
父は嫌いだとつぶやく。響と奏がそれは嘘だろうと食い掛かるも、エレンは2人には
分からないのよ、と前置きした上で理由を語り始めた。誰もが最期は1人になるのだ
から、別れの度に悲しむのは無意味な行為である。それよりも1人で生きていける
強さを持てば、寂しさは無くなるのだと持論を展開するエレン。それを聞いた
まもるは「強くなる」という言葉に感銘を受けるのであった。
なぜ高所に登ったのかこれが分からない
※エレンの持論Ⅱ
しかし奏はエレンの話を聞いて、人は誰かと繋がっているのだからそんな事はないと
反論。響もエレンは1人ではなく、自分達がいると慰めたが、エレンは態度を豹変し
「私は一人ぼっちよ!」と感情的に声を荒げる。続けてエレンは、心の繋がりなんて
ちょっとしたきっかけで途切れるものだから、最初からそんなものは無い方がマシ
だと持論を崩さない。この話を聞いていたまもるは、エレンの言わんとする事に
どんどん納得していく。だが奏は、まもるがカバンを持ってきたのは父親が出港
して欲しくないから、持ってきたのだろうと鋭く突っ込む。その言葉にまもるは
図星を突かれ、何も反論できなくなってしまった。そして響はまもるに、父親が
いつ出発するのかと尋ねると、まもるは細い声で「今日の夕方・・」と答えた。
切なくも美しいエレンの後ろ姿
※無言のハミィ
まもるの言葉に響と奏は大変驚き、父親を急いで探しに行く決意をする2人。そして
まもるに向かって、このままでは絶対に後悔するから、もう一度話さなければ駄目だ
と釘を差し、2人はその場から去っていった。この状況に困惑しているまもるに
エレンは、父親と合わないように何処かへ移動しようと提案。まもるはその言葉に
従い、エレンと一緒に移動する・・が、目の前にハミィが無表情で見つめているでは
ないか。しかしハミィは一切何も言わず、去りゆく2人を、ただただ眺めていた。
町の中を歩きながらエレンは呟く、これだけ沢山の人が居ても私達は1人ぼっちだと・・
まもるはその言葉を聞いていると、どんどん気分が沈んでいった。そして前を見ずに
歩いて居ると、エレンの強い掛け声がまもるの耳に届く。気がつけば赤信号・・!
エレンに対して引き留めもせず、何も語らないハミィ
※父の思い
そう、まもるはいつの間にか赤信号で横断歩道を渡っていた。そして危うく車に
轢かれそうになったが、エレンが咄嗟に腕を引っ張り、間一髪の所で助かった。
何とか無事だったまもるだが、気がつけば持っていた父親のカバンが見当たらない。
まもるは周りを必死で探していると、途中で知らぬ間に落としていたカバンを発見。
するとそこにはカバンを落とした衝撃で、中から変な猫の人形が飛び出ていた。
自分の父親が何故、このような人形を持っているのかと不思議に思ったまもる。
するとまもるの脳裏に、今日の言い争いで見た、父の指に貼ってあった絆創膏が
頭をよぎる。そしてそれは確信に変わった、この人形は父が自分の為に、指を
怪我しながらも縫って、作ってくれた人形であると・・・
人形の意味を一瞬で理解したまもる
※素直な気持ちで
まもるは心配して近づいてきたエレンに、父の元へ戻る事を告げる。急な心の変化に
エレンが驚いていると、まもるは猫の人形を見せつけ、父は自分の事をいつも思って
くれて、自分の為にこの人形を作ってくれたのだと、清々しい笑顔で語りかけた。
しかしエレンは、父がまもるを置いて出て行くという現実をビシッと突きつける。
その言葉にまもるは悩みつつも、このままでは父がひとりぼっちになるのではないか
と、父の心を心配するまもる。そして自分は父親が大好きだから、父を独りぼっちに
したくはない、と満面の笑顔でまもるは話すのであった。そんなまもるの嘘偽りない
正直な気持ちを聞いたエレンは、ハッと我に返り、何やら考えこんでしまう。
すると今度はまもるが、エレンに向かって、本当は大好きな人や大好きになりたい人が
いるでしょと尋ねた。その言葉を聞いてエレンの頭にすぐ浮かび上がったのは・・
大好きな人→ハミィ 大好きになりたい人→響と奏 であった。 エレンは少し
考えた後、まもるに向かって一緒に戻ることを、笑顔で告げるのであった。
エレンの本音はハミィが大好き
※和解へ
そして調べの館で再開した父と子。まもるは猫の人形を取り出し、父親に真意を
尋ねる。父は少し驚きつつも、自分の代わりにと思い、手を痛めながら縫った人形で
あると告白。まもるが寂しくないように、プレゼントする予定だったと語る父。
まもるは人形を握りしめ、これがあればもう自分は独りぼっちではないと喜び、父に
感謝する。そんな息子の成長に父親は感動し、まもるをしっかりと抱きしめた。
離れてみていた響は、エレンに戻ってきてくれてありがとうと感謝をするのであった
その言葉にエレンが困惑していると、隣に居たハミィが先程エレンが去って行く時に
何も言わなかった理由を語りだす。それはハミィとセイレーンは昔から心で繋がって
いるのだから、必ずセイレーンが戻ってくるのを分かっていたと自慢気に話すハミィ。
どうであれ結果は読めていた
※敵襲
するとまもるが持っている猫の人形に音符があるのを発見。だが見つけたのはハミィと
エレンではなく・・いつの間にか館の上に居たトリオ・ザ・マイナーであった。
バスドラは音符とセイレーンを発見し、自慢のヒゲを撫でながら不気味な笑みを浮かべる
トリオの存在に気づいた2人とエレンであったが、バスドラは直ぐさま人形ごと
ネガトーンに変えてしまい、産み出された猫のネガトーンは高所から不幸の音波を
撒き散らす。それを浴びたまもると父親は悲しみの底に突き落とされ苦しみだした。
エレンがまもるを心配していると、響と奏は折角親子の絆を取り戻したばかりだと
言うのに、苦しめて喜ぶトリオに憤り、2人はキュアメロディとキュアリズムに変身した。
突如現れたトリオ・ザ・マイナー
※やる気の源
メロディとリズムは早速、猫ネガトーンと激しい空中戦を繰り広げる。その後一旦地面に
降りて、ネガトーンに攻撃を当てようとするが、猫だけあって非常に素早く、2人共
パンチの一発も当てることが出来ない。だがメロディもリズムも諦めること無く
果敢に再度攻撃を繰り出す。そんな2人の勇敢な姿を見てエレンは、なぜそこまで
頑張れるのか、なぜ自分に対して「1人ではない」と言えるのか分からず、理解に
苦しむ。するとハミィが、2人は自分の気持ちに素直なだけだと語り始めた。
続けて、守りたいものの為に全力で頑張り、力を合わせる。それがハーモニー
パワーであり、それこそがプリキュアであると語るハミィ。だがその間にも
2人はネガトーンに翻弄され、遂には壁に2人纏めて叩きつけられてしまう。
力を合わせて、諦めること無く。
※躊躇う変身
2人のピンチにエレンが狼狽えていると、バスドラはセイレーンに対しプリキュアに
変身しないのかと問いかける。それを聞いたエレンはキュアモジューレを握りしめる
が、どうしても二の足を踏んでしまう。それを見て変身する気無しと読んだバスドラは
エレンを放置し、猫ネガトーンに命令して、父親とまもるを更に苦しめるよう指示。
2人が苦しみ続ける姿を見て、エレンはこんな酷い事はやめろ!とバスドラに憤る。
しかしバスドラは、このような酷い事を散々やってきたのが貴様ではないか!と反論し
図星を突かれたエレンは何も言い返せなくなってしまう。そして怖気づいてしまった
エレンは、自分にプリキュアの資格など無いと怯み、キュアモジューレを落として
しまった。そんな心が混乱し続けるエレンに、ハミィは冷静に問いかける。
自分の生き方が分からず右往左往するエレン
※隠してきた気持ち
過去の悪行だとか、プリキュアの資格うんぬんではなく、セイレーンは 「今」
どうしたいのかと尋ねるハミィ。すると心のビートが鳴り始めたエレンは、目の前で
苦しむまもるや父親の姿を見て、守りたい!と決意する。そして自分が今まで壊して
きた「友情・愛情・信じる心」などの「心の絆」を二度と壊したくないと宣言。
そのための力と資格が自分にあるのならば、プリキュアになりたいと、遂に自分の
本音を涙ながらに出したエレン。するとその言葉を待ってましたとばかりに
フェアリートーンのラリーとソリーがモジューレを持って登場。そのモジューレをエレンに返して、一緒に
「心の絆」を守る気持ちを、力に変えよう提案するラリー。そして今こそ本当に
変身の時だと促すソリー。彼らの言葉にエレンは決意し、キュアビートへと変身した
エレンの手助けを約束するラリーとソリー
※ノンストップビート
セイレーンが遂に、キュアビートとして戦っていく決意をしたことに、ハミィは
声を震わせて喜ぶ。そしてビートは髪を掻き鳴らし、心のビートはもう止められない
と宣言した。するとネガトーンは太陽を背にビートへ飛びかかって来たが、速さでは
誰にも負けないビート。次々と攻撃を命中させ、ネガトーンを浮かせた所で両足を
使い腕を締め付け、そのまま地面に叩きつける芸当を披露する。ここでトリオ達は
一斉に動き出し、なんと三位一体となって合体技「トリプルマイナーボンバー」で突進してきた
跳ねた毛に触るとギター音が出る不思議な能力
三人がまとまり、回転しながら襲いかかるという不気味な合体技
※ビートの持ち技
トリオの突進をビートは回避したが、しぶとく追従してくるトリオ。ここでビートは
ラブギターロッドを召喚し、ラリーをヘッドにドッキングさせ、球体の反射技である
「ビートバリア」を作り出す。バリアに衝突したトリオは勢いを削がれ、空中で
慌てふためいていると、立て続けにビートは「ビートソニック」と叫び、自分を
取り囲むように音符を作りり出し、その音符の1つ1つが、鋭い槍のようなものに
変形する。そしてそれは一斉に発射され、全てトリオに命中し大爆発を起こした。
一仕事終えた感じでビートが一息ついていると、背後から猫ネガトーンが強襲。
反応が遅れてピンチかと思われたが、メロディ・リズムの同時攻撃がネガトーンに
炸裂し、事なきを得たビート。そしてビートはネガトーンと対峙し、大技を発動する。
ビートバリア プリキュアではお馴染みの防御技
ビートソニック 狙われた敵に逃げ場など無い
※フィニッシュ
ソリーをギターのヘッドに装着したビートは、チェンジ!の掛け声とともに
ボディをギターの先端へ移動し、ソウルロッドに変形。ソリーから溢れ出る
エネルギーでトーンのリングを作り出し、ハートフルビートロックを発動
ネガトーンに狙いを定め、ロッドの引き金を弾くとリングが一気に発射される。
その速さにネガトーンはあっという間にリングに拘束され、ビートがロッドで
三拍子を取ると大爆発を起こし、ネガトーンは元の手作り猫人形に戻った。
そしてハミィがいつもの様に音符浄化のアクションを起こし、邪悪に染まった
音符を綺麗な状態に戻し、レリーに収納。中を覗くと、もうすぐ幸せのメロディが
完成するほどに音符が溜まってきたと喜ぶハミィであった(6回目)
ハイジャンプでフィナーレ!
※Andersen
ネガトーンを浄化し、髪を掻き上げるビート。実はこの時にもギターの音が
鳴っているのを今回気が付きましたw さていつもの様に負けたトリオは、何も
言わずどこかへ飛んで逃げ出した。そして夕方になり、まもるの父は船に乗り込んで
遂に出港。まもるは海の向こうに消え行く父の姿を眺めながら、待っていると大声で
叫び、父に思いを届けた。それを後ろから見ていたエレンは、何故か目から自然と
涙が溢れ出す。エレンが自分の思わぬ感情に驚いていると、そこに音吉さんが登場し
「涙は世界で一番小さな海・・アンデルセンの言葉じゃな」 と語りかけた。
音吉さんは続けて話す。人は人と繋がる事で生きており、人は皆心に海を持っている
エレンの心に涙という海があるのなら、エレンも必ず誰かと繋がることが出来ると
笑顔で語った。エレンはその言葉を聞いて、誰かと繋がる可能性に思いを馳せた。
誰かを思いやる気持ちがあるのなら、必ず誰かに思われる。
※心の海が見える丘で(1)
その後、夕日が見える丘の上で
エレンは響・奏・ハミィに、今まで隠していた本音を遂に語りだす・・・
本当はー 自分は幸せのメロディが大好きだった。
しかし以前にも語ったが、歌姫募集のコンテストでハミィに負けた時
失意に打ちひしがれた自分は、次第にハミィを憎むようになってしまう。
その憎しみは徐々に肥大化し、次は幸せのメロディを憎み、果ては世界の幸せさえも
憎むようになってしまった。あれだけ好きだったものを、全て憎むようになった
自分の心。そんな怪物のような心が自分の中に存在するのが、とても恐ろしく思えて
プリキュアになるのが怖くてしょうがなかった。何故ならば、ひょっとした
キッカケでまたもや自分が、憎しみの虜になってしまうとも限らないから・・
自分の内なる怪物に怯えていたエレン
※心の海が見える丘で(2)
感極まって涙を流すエレンに、奏が手を握り語りかける。
「エレンはもう、ひとりじゃないから」
続けて響も手を握り、力強く話しかける。
「だからもう、そんな事ありえない 私達が・・そんな事させないよ!」
そして2人はエレンに、言いたい事をこの海に向かって叫ぼうじゃないかと提案。
それを聞いたエレンは、溢れ出る涙を抑えきれず、泣きながら海に向かって叫び出す。
「ごめんなさい!今まで酷い事をして
沢山の心の絆を壊して‥ごめんなさい!」
過去を反省し涙ながらに謝罪したエレンは、これからは心の絆を守っていく事を
約束する。だから自分もこれからはハミィや皆と、心と心で繋がりたい気持ちを
海に向かって絶叫するエレンであった。
エレンが心の底から自分の気持ちを話してくれたことに、響と奏は笑顔になり
エレンの手をとって身体に寄り添う。するとエレンはポツリとつぶやくのであった
「ありがとう・・」 と
※あとがき 1
まもるという1人の少年を通して、最初は自分の考える通り、何でも1人で、強く
生きていく様に動かそうとしたエレンだが、逆にまもるの心情変化に引っ張られて
自分が大きく成長出来た契機になった。人と繋がる大事さを認識したエレンであったが
またもやバスドラに、過去の罪を糾弾されプリキュアに変身するのを躊躇ってしまう
そんな心の定まらないエレンをハミィは見て、過去と未来に囚われず、今ここにある
現実をどうしたいのかと冷静に問いかける。その言葉を聞いてエレンの心はまもるを
助ける事の一点に集中し、キュアビートへと変身してネガトーンを撃破する。
その後、丘の上でエレンは、積極的に変身してこなかった理由を語りだす。
最初は小さな憎しみであったが、それは際限なく膨らみいつしか自分の心は完全に
憎しみに覆われていた。勿論それはメフィストに洗脳されたという点もあるだろうが
最初の「ハミィを憎む」という原点を創りだしたのは、他ならぬ自分であった。
その邪悪な洗脳は結果的に解けたが、いつまた自分が憎しみの権化になるのか
分からず、その恐怖に怯えてプリキュアへ変身するのを躊躇っていたのであった。
しかし響と奏は怖がるエレンを優しく包み込み、そんな事にならないよう全力で
サポートする決意をする。そして名実ともにエレンは2人の仲間入りを果たした。
※あとがき 2
初見にこの「丘の上で謝罪する」シーンを見た時は、仲間になるのにここまで
謝る必要があるのかと不思議に思っていましたが、こうやって感想を詳しく書いて
いると、セイレーン時代はエグい事をやっていたのだなぁと今更ながら気づきました
メイン視聴層でもある幼女からすれば、バスドラの言う通り散々、悪行を働いて
おきながら「今日からプリキュアで仲間になります」と急に言われても腑に落ちない
所があるでしょう。だからこそ制作側もプリキュアに変わってから、2話分をエレンの
葛藤と、過去の罪に向き合う時間、そして自分の本心を涙ながらに語る事に費やして
きました。その「過去の行為を謝罪し、自分の気持ちに素直になる」という点は
プリキュアオールスターズNS2でもキュアパッションと一緒に登場しますね。
エンエンとグレルに自分の体験を語るビートとパッション
※あとがき 3
さてビートが変身した時に、自分の跳ねっ毛を触るとギターの音が出るという
秀逸な演出は、このスイートプリキュアでは限られたレアな演出の1つです。
しかしそれが、ハピネスチャージプリキュアの10周年挨拶で出てきたキュアビートが
見事にこの演出をやってのけましたw スタッフの皆さん本当にありがとう!
この勢いは止められないわ!
とてつもなく長文になって時間も掛かってしまいました スイマセン‥
それでは24話で ノシ