スイートプリキュア 第42話
2015年5月16日に放送された、スイートプリキュア42話の感想です。
↓続きからどうぞ
※バリトンの不安
前回、全ての音符を集めたファルセットは、伝説の楽譜をノイズに捧げて完全復活の
時が来たと報告していた。しかし後ろで跪いていたバスドラは、今まで散々
こき使われたことに我慢の限界を感じている。すると隣にいたバリトンは不安な様子で
ノイズ様が復活してしまったら、自分達は用済みになってしまうのではと怯えていた。
だが、ファルセットは2人のヒソヒソ話を注意し、復活の儀を有難く見届けろと尊大な
態度で楽譜を広げた。そして瓶に入った僅かばかりの音符を振りまくと、音符は楽譜に
染み込み、遂に不幸のメロディが、今まさに蘇ろうとしていた・・・
使い捨てにされるのではと怯えるバリトン
※アフロディテの推理
その頃、響達は調べの館で、水面に映しだされたアフロディテと通信していた。
敵側に最後の音符を奪われてしまい、アフロディテも落胆の表情を隠せない。
このままではノイズが復活してしまう‥座っていた奏がそのように心配すると
エレンも、果たして自分達はノイズを倒せるのだろうかと不安になる。そんな
気が沈んだ2人を響は励ますが、ノイズは今までの敵みたいに甘くはないだろうと
冷静に分析するアコ。先の見えない状況に重苦しい雰囲気が調べの館を包み込む。
だが、アフロディテは暫く考え込んだ後、急にノイズは復活しないから心配は
いらないと笑顔を取り戻した。そしてその予感通り、マイナーランドでは不幸の
メロディが復活かと思われたが、土壇場である「意外なこと」が起こっていた。
ノイズの完全復活は無いと断言するアフロディテ(とメフィストw)
※ treble clef.
全ての音符が楽譜に付着し、ファルセットは完成を大笑いで喜んでいたが、突然
楽譜の先頭にあったト音記号(4つ)が楽譜から勝手にめくれ上がり、それはなんと
そのまま消滅してしまった‥! するとノイズはファルセットの頭で髪の毛を毟り
ながら、重大な事実を伝えるのであった。その内容とはー 調べの館にいる響達も
アフロディテから伝えられており、プリキュア達が持つ「ハートのト音記号」は楽譜
を完成させる為に必要な、最後の記号であった事が判明。それを聞いた響達は驚き
自分達のキュアモジューレをまじまじと眺めながら、この中にあるハートのト音記号が
そうだったのかと衝撃を受けていた。すると後ろから音吉さんが歩み寄り、マイナー側を
欺くために、偽物のト音記号を4つ紛れ込ませていたと更なる事実を伝えるのであった
楽譜から消えた偽のト音記号
※横暴なリーダー
そんな仕掛けがあったとは露知らず、音吉さんを見ながら素直に感心する響。
しかしアコは少し憤慨した様子で、どうしてこの事実を教えてくれなかったのかと
母に詰め寄った。するとアフロディテは目を泳がせた後、敵を欺くにはまず味方から
だと笑顔で返答するのであった。その頃、不幸のメロディ完成がお預けになった
ファルセットは怒り狂い、八つ当たりでバスドラとバリトンに電撃を喰らわせる。
そしてノイズから命令を受け、2人にキュアモジューレを奪ってこいと下知する
ファルセット。しかし2人は自分達を散々こき使い、気分次第で容赦なく鞭を振るう
ファルセットに嫌気が差し、もはや彼に対する忠誠心は微塵も残されていないのであった。
激しく怒るファルセット
※夢への助っ人
後日、エレンは学校でハミィを抱きかかえ、グラウンドでサッカーの試合を眺めていた。
響の大切な助っ人である西島和音は、いつも通りの素早い運動神経で相手を翻弄して
華麗なパスを響に送る。その甲斐あって見事にシュートを決めれた響は、和音と一緒に
GOALの喜びを分かち合うのであった。続いて今度はスイーツ部の調理室に来た
エレンとハミィ。奏は自分が作ったブッシュドノエルを他の部員たちに試食させると
あまりの旨さに全員からベタ褒めされる。部長の聖歌先輩もその旨さを密かに喜んで
奏の調理が上達したのを褒めるであった。奏は先輩の指導のおかげだと謙遜するが
聖歌先輩は更に、このケーキに合う紅茶を選んで奏に推薦すると、その見事なまでの
マッチングに奏は驚き、改めて聖歌先輩のスイーツに対する情熱に感心するのであった
2人の夢をいつも支えてくれている西島和音と聖歌先輩
※石焼き芋
放課後、響は和音と、奏は聖歌先輩と共に下校する姿を眺めていたエレンとアコ。
アコは状況は緊迫しているというのに、2人の呑気な態度に不満な様子。だがエレンは
トリオがキュアモジューレを狙おうとも、モジューレに触れた時点で激しい電撃が
彼らを襲うのは検証済み(1話参照)。そもそも邪悪な心の持ち主はキュアモジューレ
に触れないのだと付け加えるハミィ。しかし人のことを呑気だと言っておきながら
自分も呑気にハフハフと焼き芋を頬張るアコ(とエレンとハミィ)であった・・
その光景を離れた場所で、大きな望遠鏡で見ていたバスドラは、俺達の底力を
見せてやると強気な態度。しかしモジューレに触れないのに、一体どうやるのだと
バリトンが突っ込むと、バスドラは自分に良い作戦があると不敵な笑みを浮かべた。
みんなもっと緊張感をもって・・ハフハフ
※大胆不敵な策
ひとまず2人は場所を移し、何故か町中で穴を掘り始めた。こんなことをして一体
何になるのか‥バリトンがそう疑問に感じると、バスドラは手書きの紙芝居を急に
始める。バスドラの考えた作戦は次の通りだ、まず自分が町中で大暴れをすれば
当然のようにプリキュア達をおびき出すことができる。そして4人がモジューレを取り
出して変身しようとしたその時!今掘っているこの穴に4人を落として、その隙に
4つのモジューレを、手を使わずマジックハンドで掴めば奪うことが出来ると力説する。
バリトンはそのアイデアに感心したものの、自分まで穴を掘らされるのは納得
いかない様子。するとそこにたまたま通り掛かった響達。バスドラ達の見るからに妖しい
行為に目が止まったが、アコはどうせ小細工をしているのだろうと、これを一蹴した。
嬉しそうに紙芝居で話すバスドラ
※何の穴?
そのまま4人は、警戒することもなくバスドラの方へと近寄っていった。そして響が
何をやっているのか尋ねると、穴を掘るのに夢中の2人は相手が響達と気がつかず
質問してくる相手に、穴を掘ってプリキュアのモジューレを‥と途中まで暴露してしまう。
そしてふと振り返って相手が響達と気づいた2人。いつの間に?!とバスドラは驚いた
が、先程から居たと冷静に返すエレン。そしてアコは現場をジロジロと眺めて、ここに
私達を落としてモジューレを奪うつもりなのね、とバスドラの策を完全に読みきった。
そう言われた2人は額から止めどなく汗を流し、一体なぜ計画がバレたのか驚いて
いた。しかしバリトンは、アコが当てずっぽうで言っただけだと判断し、4人に対して
我々は穴を掘っているのではなく、温泉を掘っているのだと苦し紛れのウソをついた。
この上ない冷ややかな目線でバスドラ達を眺める一同
♨ドラトン温泉♨
しかしそんなことを言われても響達が素直に信じるはずもなく、温泉なんて出るわけ
無いだの、図体はデカイのにやることは小さいだの、散々バカにされてしまった2人。
怒った2人は、こうなったら正々堂々勝負だとやる気になったが、いきなり足元から
激しく水が湧き出して、その水圧により空高く吹き飛ばされてしまった。もしかして
ホントに温泉を掘り当てたのかと響は驚いたが、そんな訳ないでしょと冷静に突っ込む
アコ。言及はされてないが、恐らく水道管が破裂したのではないかと思われる。
すると場面は急に暗くなって、その中からスポットライトに当たったアコが登場、しかし
何故か付けヒゲを備えている‥ するとアコは表彰状を取り出し、バスドラとバリトンに
対し、温泉を掘り当てたことに感謝して賞状を送った。その名は「ドラトン温泉」ー
周りの観客も大喜びして、掘り当てた2人も満更でもない表情だ。すると脇から響達が
現れ、元上司として鼻が高いと2人を褒めるエレン、プリキュア割引も宜しく~ と
ちゃっかりしている響、そしてハミィは2人を見なおしたと重ね重ね褒め称えた。
温泉を掘り当てた功労を受ける2人
※冷酷無情な策
人々から偉業を褒め称えられたバスドラは、人目も憚らず涙を流し、遂に俺にも
ツキが回ってきたと喜ぶのであった・・・ が、勿論これはバスドラが見ていた
うたかたの夢。バリトンに呼ばれてハッと目が覚めたバスドラだが、俺の温泉は
どこに行ったのか? と未だ寝ぼけている様子。バリトンはそんな彼を相手とせず
もっと良い作戦を思いついたとほくそ笑んだ。そして夜になり、音吉さん家の前まで
来た2人。ここでバリトンは昼間のバスドラと同じく、自分の作戦を紙芝居で分かり
易く紹介する。その内容はー まず音吉さんを誘拐し、彼を人質として4人をおびき
出せば、彼女らは泣く泣く音吉さんと引き換えにモジューレを渡すであろうという
作戦であった。そして2人は家のチャイムを鳴らし、樹の上から音吉さんの登場を待つ。
音吉さんを人質にしようと企むバリトン
※読心術
しかし家から出てきたのは音吉さんではなく、代わりにアコがやってきた。
アコは別段怯むこともなく、なんの用だと強気な態度。2人はアコに用はない!と
押しのけ、勝手に家へ入ろうとするが・・アコに「どうやって?」と冷静に返された
バスドラとバリトン。よくよく考えればこの巨体で一般人の家に入れる訳もなく‥
あまつさえアコから、どうせお爺ちゃんを誘拐してモジューレを奪うんでしょ?と
またもや作戦を見透かされてしまった。そしてまた同じように2人は衝撃を受け
何故作戦がバレるのか、こいつはエスパーか超能力者ではないのかと混乱するバスドラ。
バリトンも自分の頭脳明晰な知力を上回るアコに驚き、(父親の)メフィストとはエライ
違いであると焦りを隠せない。すると家の中から急に音吉さんの大声が聞こえてきた。
こうして見比べるとかなりの身長差である
※お魚くわえた‥♪
大声と同時に家から出てきたのは何と野良猫、しかもその口には魚が咥えられており
音吉さんは誰かネコを捕まえてくれと叫ぶ。すると何故か野良猫を捕まえるのを協力
するバリトンとバスドラ。アコのアシストもあり無事に魚を取り返したが、ネコから
恨まれたバリトンは顔を引っ掻かれ、バスドラは顔を踏みつけれれてしまった。
音吉さんは2人に感謝して家に戻り、アコも夕食に釣られてそのまま家に入ってしまう
結局作戦は失敗し、家の前でうずくまる2人。すると空から雷が落ちて、電撃を喰らい
ながらマイナーランドまで戻されたバスドラとバリトン。キュアモジューレの1つも奪え
ない2人にファルセットは業を煮やし、遂に自分が動くことを決意する。それを聞いた
バスドラはボロボロになりながらも、最初からそうしろよと小声でグチるのであった。
エプロン姿の音吉さん
※囚われの先輩
後日、響達はラッキースプーンでカップケーキを食べながら、バスドラ達もそろそろ
諦めただろう考えていた。アコも2人があんな調子では、今頃マイナーで大目玉を
喰らっているだろうと推察。すると4人の元に急いで走ってきた西島和音が登場。
和音は慌てた様子で、聖歌先輩が変な連中に連れ去られてしまったと4人に報告する。
奏が犯人の特徴を聞くと、緑と青のデカイ奴だと答える和音。間違いなくバスドラと
バリトンだ。そして5人は急いで、現場である広場の時計塔まで走りだすのであった。
時計塔に到着すると、響はひとまず和音を残して中に入る(プリキュア秘密のため)
そしてこの場所に慣れているエレンが先導し、急いで上へと駆けのぼる4人。すると
空中に浮いて、赤い五線譜に拘束された聖歌先輩が4人の前に姿を現した。
聖歌先輩の所へ向かう4人
※強奪
この拘束に関してはこちらも慣れたもので、ハミィはフェアリートーン達を呼び寄せ
すぐに赤い五線譜を打ち消した。そして降りてくる先輩を響と奏が抱きかかえ、眠って
いる先輩を呼び覚ました奏。やっと目が覚めた先輩は奏に感謝するが、周囲を見張って
いるエレンとアコは、全く敵の気配がしないことを不審に思っていた。とりあえず4人
は先輩を外に運び出し、待機していた和音に早くここから離れるよう指示する響。
すると目の前にファルセットが現れ、いきなりモジューレを渡せと迫ってきた。
当然、響はこの要求を跳ね除け、奏は先輩と和音にこの場から離れるよう忠告する。
2人は言われた通り走り去り、それを見た4人は今が変身の時だとモジューレを構えた。
しかし‥背後から迫ってきた何者かによって4人のモジューレは奪われてしまった!
良く見るとそれはなんと、逃げたはずの西島和音、そして聖歌先輩であった。
いきなり響達のキュアモジューレを奪った和音と先輩
※策士策に溺れる
なぜ2人がモジューレを奪ったのか驚く響達。ファルセットは高笑いしながら
4人のモジューレを奪うために、ノイズ様の力で和音と先輩を洗脳したことを明かす。
つまり今までの一連の流れは、ファルセットが考えた悪辣な罠であったのだ。
それを陰から聞いていたバスドラは、ファルセットの非道な作戦に感心したが、バリトンは
ノイズ様の力を借りるなんてズルいと不満を口にする。ファルセットは和音と先輩から
袋入りにされたモジューレを受け取り、今度こそお前たちの負けだと、一方的な勝利
宣言を行う。するとアコは、すました顔で負けてはいないと語り、ポケットに両手を
突っ込んだかと思ったら、なんとそこからキュアモジューレを4つ取り出した!
「こっちが本物。こんな事もあろうかと、皆のキュアモジューレをすり替えておいたのよ」
ファルセットより一枚上手のアコ
※母譲りの知恵
ファルセットは急いで手元のモジューレを眺めると、確かにこちらはチープな作りで
なにより触れても電撃を喰らわないのがその証拠だろう。実はこの計画、ハミィも
隠れて手伝っており、響も奏もエレンもすり替えられた事には全く気付かなかった。
エレンはなぜ教えてくれなかったのかと不満を漏らしたが、アコは少し目を泳がせた
後、母親と同じく「敵を欺くにはまず味方から」としたり顔で語った。それを陰から
見ていたバスドラとバリトンは、他人ごとのようにアコを褒め、面白くなってきたと喜ぶ。
本当のモジューレを手にして、今度こそ変身‥!と思われたが、ファルセットが
これで引き下がるはずもなく、今度は和音と聖歌先輩を自分の盾として使おうとする。
その非道な行為に響は憤り、先輩と西島さんは関係ないでしょと奏も大いに怒った。
ノイズに操られてしまった先輩と和音
※使い捨て
だが、なんと罵倒されようとも、使える駒は最後まで使うと言い放つファルセット。
そして和音と先輩に、もう一度キュアモジューレを奪うよう命令を下した。それを
陰で見ていたバスドラとバリトンは、またもや他人ごとのようにファルセットの行為に驚いた。
無言・無表情で迫ってくる和音に対し、響は今まで辛い試合も一緒に乗り越えてきた
和音は最高のパートーナーだと説得。奏も迫り来る聖歌先輩に対し、先輩はスイーツ部
皆の憧れで、これからも私達のスイーツ姫でいて欲しいと説得して洗脳を解こうとする。
だがファルセットは先輩と和音の近くに2つの雷を落として、今のはワザと外したが
次は必ずこの2人に当ててみせる・・とどこまでも卑劣な手段を使ってくる。それを
見ていたバリトンは何かに気がついて、バスドラと一緒に顔を合わせるのであった。
言われた通りモジューレを奪いに来る和音と先輩、2人の耳に説得の言葉は届かない。
※見えない戦い
ファルセットは、2人を助けたければモジューレを渡せと卑劣な取引を持ちかけてきた。
響はそれを聞いて暫く悩んだ後、渋々ファルセットの要求を受け入れる。その代わり2人に
手を出さないでと付け加えると、ファルセットはこれを了承する。響はとりあえず他の3人に
アイコンタクトで同意を求めると、みんな響の言う通り素直にモジューレを手渡した。
集めたモジューレは聖歌先輩が袋に入れて、そのままファルセットの方へ戻る2人。
これで自分達の勝利を確信したファルセットであったが、2人は途中で立ち止まり、なんと
その場に崩れ落ちてしまった。一体なにが起きたのか‥? 敵も響達も2人の方を
見つめると、悪の心と戦い続けている和音と先輩がそこにいた。それに気づいた
響達は2人にエールを送るが、正気と狂気の狭間で2人はその場に倒れこんでしまう。
悪の心と戦い続けた末に、2人は気を失ってしまった。
※誰を信じる?
2人をマイナーランドから操っていたノイズは、洗脳が解除されてしまったことに驚いて
ギャーギャーと地団駄を踏む。そして聖歌先輩が落としたモジューレ入りの袋が地面に落ち
響達は急いでその袋を取り戻そうと駆け寄った。しかしファルセットは光弾を4人に放ち
その隙に袋を奪おうとする。だが別の場所から走ってきたハミィに袋を取り返され
怒ったファルセットはハミィに向けて次々と光弾を放ち続ける。その爆風でハミィは
吹き飛び、持っていた袋も宙を舞って、中のモジューレも地面に落ちてしまった。
しかも落ちた場所がよりにもよってバスドラ達の前‥ 突然の出来事に2人は呆然と
していたが、ファルセットはさっさと拾えと2人に怒鳴り散らす。しかし響達は
キュアモジューレを触ってしまったら只では済まないと、2人に対して強い警告を発した。
響達の警告に耳を傾けるバスドラとバリトン
※束の間の奇跡(1)
しかしファルセットはその言葉に惑わされるなと一喝。そう言われた2人は操り人形の
ようにフラフラとモジューレに向かって歩き始める。ファルセットにしてみればノイズ様が復活
するのなら2人が苦しもうが酷い目に遭おうがどうでも良く、さっさとモジューレを拾って
ノイズ様の為に身を捧げろと恐ろしい暴言を吐く。そして遂にバスドラとバリトンは
言われ通りモジューレに触れてしまった・・ すると、強い光が辺り一面を覆って
その光で2人が全く見えなくなってしまう。彼らは響達の心配した通り命を落として
しまったのだろうか‥? いや、強い光が収まると、そこに立っていたのはなんと‥
大きくて醜い怪物の2人ではなく、元の姿に戻ったバスドラとバリトンであった・・
かなり久しぶりに見た、本当の2人の姿
※束の間の奇跡(2)
一体なぜこうなってしまったのか? 敵も味方も予想外の出来事に呆然としている。
だが当の本人達はいち早く現状を認識し、顔を揃えてニヤッと笑った後、落ちていた
キュアモジューレを手にして、驚くことにそれを響達へ全て投げ返してしまった。
手下の不可解に行動にファルセットは大いに怒り狂ったが、バスドラはもう我慢
ならないと、遂に反旗を翻した。更にファルセットをギャフンと言わせて下さいと
響達に頼み込むバリトン。それを見た響達は、モジューレに触れたことで2人の
悪の心が消えたのだと気づいた。しかし怒り心頭に達したファルセットは、2人に
対しノイズを利用して、再び邪悪な炎で彼らを包み込む、そしてノイズの力でまたもや
怪物に戻ってしまったバスドラ達。ファルセットは高笑いしながらノイズの力を褒め称えた。
2人が元に戻れたのは僅かばかりの時間であった
※迷うプリキュア
その光景を見ていた響達は、仲間を仲間とも思わず、自分の欲望の為に利用して
モジューレを奪おうとするファルセットのやり口に激しく憤る。そして4人は
キュアモジューレを構え、メロディ・リズム・ビート・ミューズへと変身した。
変身後、強い洗脳で我を失った2人はプリキュア達に向かって攻撃を開始する。
襲いかかるバスドラにはメロディとリズムが応戦、バリトンにはビートとミューズが
対応した。プリキュア達は操られる2人に向かって「悪の心に負けないで!」と
説得するが、その想いは耳に届かず、バリトンが起こした土煙と風圧で、4人
まとめて地面へ叩きつけられてしまう。その戦闘を見ていたハミィは、プリキュア
達がいつも通り、本気で戦っていないことに違和感を感じていた。
ビートとミューズに襲いかかるバリトン
※何の為の力か
ハミィの素朴な疑問は、未だ立ち上がれないメロディとリズムの口から語られる。
バリトンとバスドラは、自分達の身を危険に晒して味方になってくれた。そんな
彼らをただ単に倒すのは、プリキュアとして、とても出来ない行為だったのだ。
するとヒーリングチェストの中からクレッシェンドトーンが現れて、迷い続ける
4人につらつらと語り始めた。プリキュアの力とは、ただ単に相手を倒すだけに非ず
大切な人を守る為にあるであることを、そしてプリキュアの力を信じることを・・
それを聞いたメロディはハッと目を開き、ノイズに操られ、利用され、苦しみ続ける
2人を救えるのは自分達しかい居ないと気がついた。そうなるともはや迷いはなく
プリキュア達はすぐに立ち上がり、クレッシェンドトーンの力を借りてバスドラ達に突撃する。
「プリキュアの力」 その言葉の意味を理解した4人
※届かぬ思い
巨大なクレッシェンドトーンの額に乗り込んだプリキュアは、順調に2人に向かって
突撃していったか・・土壇場で邪悪な力がクレッシェンドトーンを妨害し、彼女はそのまま
空へ向かって失速。投げ出されたプリキュア達も残念ながら地面に落とされてしまった
この大技を妨害したのは、2人の前にいつの間にか立っていたファルセット・・の前に
いたノイズであった。この小ささでプリキュア達の技を掻き消すとは恐ろしい力である。
そしてファルセットは、今日は見逃してやると捨て台詞を残し、その場から飛び去って行く。
そして一歩遅れて逃げ去ろうとするバスドラとバリトンに対し、メロディはモジューレを
返してくれたことに感謝する。が、2人は冷たい視線でこちらを見つめて、今日の勝負
はお預けだが、必ずキュアモジューレは頂くと吐き捨てて、あっという間に飛び去って行った
クレッシェンドトーンの力を簡単に消したノイズ
※狡猾のファルセット
戦闘後、気を失っていた和音と聖歌先輩は揃って目を覚まし、一体なぜここに居るのか
分からない様子だ。響と奏は、何も無かったかのように2人に話しかけて、それぞれの
家に向かって帰るのであった。そして夜になり、響は明かりのついていないリビングで
TVを眺めながら、手持ちのモジューレをじっと見つめていた。それは他の3人も同じで
奏はベッドで見つめて‥ エレンは窓辺で見つめて‥ アコもまたベッドの上で
寝転がりながらモジューレを見つめ続けている。その頃、マイナーランドに戻った
面々は、ノイズの命を受けて、次こそはキュアモジューレを奪う決意を固める。
そしてファルセットは、今度こそキュアモジューレを奪うために、今回より更に
卑劣な作戦を思いつき、不敵な笑みを浮かべるのであった・・・
目を覚ました和音と聖歌先輩
ファルセットの悪辣な罠がプリキュア達を更に苦しめる‥!
※あとがき
この回で鍵となるキャラクターは西島和音と東山聖歌です。
彼女たちは初登場の頃から、その強い存在感を視聴者にアピールしてきました。
だからこそ、このスイートプリキュアでメロディ・リズムの次に加わる仲間がいると
聞いた時は、この2人が新たなプリキュア候補として筆頭に上がっていたのです。
それは勿論・・4人の苗字からも分かる通り、それぞれが方位を現していたからです
「北」条響 「南」野奏 「西」島和音 「東」山聖歌 といった具合に。
当時は、これはもう間違いないと勝手に思い込んだものですが、幼女アニメだからと
いってそんなに簡単な話にはならず、御存知の通りビートは黒川エレン、ミューズは
調辺アコとなりました・・つまり和音と先輩は、視聴者に次のプリキュア候補は
彼女2人だと思いこませる、いわゆる「ミスリードキャラクター」だったのです。
この手法はフレッシュプリキュア!で、キュアパッションはミユキさんだろう・・と
思い込ませたやり方とほぼ同じでした。まぁだからと言って、エレンやアコが
プリキュアになってがっかりしたとか、そんなことは思ってませんのであしからず。
しかし折角これだけ目立つ2人が、単なるモブキャラとして埋没するには惜しいと
思っていたら28話以降からポツポツと出番が増えて、この回で大きく注目された
のは嬉しい限りです。勿論、終盤に向けてこれからも出番はありますよ~
脇役にするには非常に惜しい和音と聖歌先輩
さてこの回で注目されたもう1組は、バスドラとバリトンです。
横暴なファルセットやり方に辟易した2人は、彼への忠誠心が薄れていきました。
そもそもファルセットに暴力で支配されて、無理やり従ってきたという部分もありますが・・
ノイズにこれでもかとひれ伏すファルセットと違い、バスドラとバリトンは根っからの
悪人という訳でもなく、バスドラはただ単に、自分がリーダーになって偉そうに振る
舞いたいだけ、バリトンは言われた通り音符集めをするだけで、それよりも自分の顔を
如何に保つかなど、元からどちらも小悪党な感じだったのは否めません。だからこそ
温泉を掘り当てた、という夢を見ていた時に、自分にツキが回ってきた~と涙した
バスドラは、心の底で人の役に立つことが、本当は嬉しいという気持ちが垣間見えます。
そしてバリトンも、音吉さんに言われるがまま野良猫から魚を取り返してあげたりと
妙な所で悪に徹しきれず、やっぱり彼も根は優しいのだろうと感じ取れます。だから
こそモジューレに触れた時、電撃を浴びらずに元の姿と戻れたのは、悪の心がかなり
弱まっていたからこそ、モジューレによる浄化が簡単に出来たのだと思われます。
しかし結局またノイズに支配されてしまったバスドラとバリトン・・初回から常に
利用され続けてきた彼らに、輝ける明るい未来はあるのでしょうか‥?
プリキュアのためにモジューレを返してくれたバスドラとバリトン 彼らはこれからどうなるのか?
それでは43話で~ ノシ