スイートプリキュア 第35話
2015年3月28日に放送された、スイートプリキュア35話の感想です。
↓続きからどうぞ
※意気消沈
冒頭は前回の回想を経て、悪天候によって強風が吹き荒ぶ響家から。
風でガタガタと音の鳴る窓の前で、響はヒーリングチェストを持ちながら不安な表情を
浮かべていた。もちろん一緒に居た奏もエレンも同じ様に沈痛な面持ちである。
理由は当然、前回の終わりにメフィストから音符を根こそぎ奪われてしまった
からだ。テーブルの上に乗っていたフェアリートーン達はその事を思い返し悔しがる。
するとハミィが、響達が取り返してくれるから元気を出すようにとトーン達を慰めたが
ミリーはハミィの脳天気さを呆れて「お気楽過ぎる」と反論。そう言われたハミィは
目を見開いて「ニャンですと―!」と怒り出した。そのやり取りを見た奏とエレンは
ハミィをなだめ、自分達が音符を取り返すから‥と、力無く話すのであった。
怒るハミィをなだめるエレン
※隠れた理由
イライラの募る仲間を他所に、響は窓を眺めながら、何故ミューズはメフィストを
庇ったのか気になっていた。それは奏も同感で、自分達と一緒のプリキュアで
ありながらメフィストの味方をするミューズに対し、落胆の色を隠せなかった。
2人が落ち込んでいると、エレンは少し考え込んだ後に、ミューズには何か事情が
あるのではと語り始めた。その言葉に全員が振り向くと、エレンは続けて自分の過去を
引き合いに出し、彼女も正義と悪の狭間で苦しんでいるのではと考えを主張する。
それを聞いたハミィは、ミューズも昔のセイレーンのように誰かに操られているのかと
思ったが、奏はそんな風には見えなかったと冷静に反論した。みんなの意見を聞いた
響は、もしかしたらミューズは、もっと別の理由があるのではと思いつく。
すると手に持っていたヒーリングチェストが強く光輝き、曇空で暗くなっていた
響の部屋を明るく照らし始める。光は更に輝きを増し、響達はその強い光に飲み
込まれて、そのまま場面はキュアミューズへと移り変わった。
強い光はクレッシェンドトーンが目覚める合図。
※謎多き人
キュアミューズの仲間であるドドリーは、ミューズがメフィストを守りたい気持ち
も理解は出来るが、このままではメロディ達からはミューズが敵だと認識されて
しまうと危惧し、ミューズにそれでいいのかと詰め寄る。更に、もうこれ以上
素性を隠し通すよりは、全て正直に話した方が良いとドドリーはミューズに
決意を促す。そして場面はメイジャーランドに飛び、いつの間にか作られていた
「虹の道」にアフロディテは今まさに乗り込もうとしていた。すると背後から
アフロディテを呼び止める声が聞こえてきた、アフロディテが後ろを振り向くと
そこには何故か音吉さんが真剣な顔をして立っているではないか。人間は簡単に
この世界へ来れないのに、どうして音吉さんはメイジャーランドに居るのだろうか?
当然のようにメイジャーランドに居る音吉さん
※メフィストの誤算
アフロディテも音吉さんを知っているのか、さして驚く素振りもなく、自分は
これから人間界へ向かうと告げた。そしてミューズはプリキュアとしての使命を
忘れており、これ以上あの子を悩ませるわけにはいかないと気がはやるアフロディテで
あったが、音吉さんは人間界へ向かう彼女を引き止める。そして今は自分達が
動くよりも、プリキュア達を信じるのだと、音吉さんはアフロディテに言い聞かせた。
場面は更に変わって、今度はマイナーランド。前回プリキュアから奪い取った
音符の瓶をメフィストが掲げると、トリオが用意していた伝説の楽譜に音符達が
どんどん付着していく。メフィストはこれで不幸のメロディが完成したと喜んだが
なんと音符はまだ足りておらず、トリオからそれを指摘されてメフィストは大いに驚いた。
音符は大量に集まった・・しかしまだ足りない。
※正しき道は?
トリオの言う通り楽譜には音符の抜けが沢山あり、不足分は1つ2つどころでは無い
これではまだ完成していないとファルセットは呟くと、メフィストは楽譜を取り上げ
足りないならさっさと探して来い!とトリオを怒鳴りつけた。ボスの怒号にトリオは
震え上がり、言われた通り猛ダッシュで音符探しに出かけて行く。メフィストは音符が
全て集まっていたと思っていただけにこのミスにショックを受け、拳を震わせて
ワナワナと怒り続けるのであった。そして場面は先程の響達に戻り、ヒーリングチェストの
中からクレッシェンドトーンの姿が浮かび上がった。それを見た響達は、クレッシェンドトーンに
ミューズがメフィストをかばった理由を問いかけ、今度また同じ事が起きてしまったら
自分達はミューズと戦うべきなのかを訪ね、答えを求めるのであった。
これからの道しるべを求める響達
※プリキュアの目的
クレッシェンドトーンはその問いに対し、貴方たちならどうしますか?と逆に質問で返す。
すると響はプリキュア同士で戦うのは嫌だと明言し、奏もエレンもその言葉に賛同
した。そんな3人の想いを聞いたクレッシェンドトーンは、それならば何故プリキュアが何の
ために戦っているのか、もう一度自分達で答えを考えなさいと指導し、優しい微笑み
を響達に方に向け続けるのであった。そして今度は調べの館に場面は移動し、いつの
間にか人間界に戻ってきた音吉さん。修理中のパイプオルガンを眺めながら、早く
完成させなければと焦っている。すると誰か居る気配を察した音吉さんが横を
向くと、壁からドドリーが登場する。どういう訳か音吉さんはドドリーも知っている
ようで、普通に挨拶を交わして一体どうしたのかと尋ねるのであった。
音吉さんの人脈の広さは異常
※間接的に諭す
ドドリーはどうもしないと素っ気ない返事をするが、音吉さんは気にもせず最近自分
が気になる事があると話を始める。誰にでも守りたい人は居るものだが、その人を
守る為ならどんな犠牲でも払うし、それが理由で一緒に戦うべき仲間を失ったと
しても構わないと考える人は多い。しかしそれは良く考えなければいけないことで
どうすれば守りたい人を「本当に守る」ことが出来るのか? その答えを自分自身で
探さなければならないと力説する。実は音吉さんはこの話を、壁に隠れていた
「誰か」に向けて話したものであり、隠れて聞いていた「誰か」もその話に
感銘を受けて、静かにその場から立ち去って行った。そして音吉さんは去りゆく
その人物を、横目で静かに眺め続けるのであった・・
館の壁から隠れて聞いている誰か
※気の短いメフィスト
その頃、例のフライングノートに乗りながら、トリオは音符を探そうと鼻を
クンクンさせていた。すると3人の鼻に、露店のたこ焼きの香りが届いて
トリオはついつい気持ちが食の方へそそられてしまうw しかしそこはリーダーの
バスドラが正気に戻り、自分達の目的は音符探しで、こんな醜態をメフィスト様に
見られては大変だと2人に注意する。だがそのメフィストはいつの間にかトリオの横に
現れて、バスドラに音符は集まったのかと詰め寄る(さっき出たばかりなのに・・)
ボスの詰問にバスドラはたじろき、音符とたこ焼きの匂いが混在して・・と
言い訳するが、メフィストはこれを一喝。そしてトリオの役目をまたもや伝説の楽譜の
見張り番に変更し、自分が音符を集めると言いながらフライングノートを蹴飛ばした。
やたらと焦っているメフィスト
※特殊なネガトーン
今直ぐにでも音符を集めたいメフィストは、加音町の上空から必死に目を
凝らして隠れている音符を探し始める。すると時計台の下にあるからくり人形に
音符が隠れているのを発見(目良すぎw) メフィストは即座に時計台の前に
降り立ち、邪悪な闘気を身体から絞り出して、強烈な悪のエネルギーをからくり人形
にぶつけた。その大きなエネルギーは響の家からでも確認が出来るほどで、響達は急いで
現場へ急行する。その間にもネガトーンと化したからくり人形は、町の人々に悲しみ
の音波を撒き散らし、町の人達は涙を流してその場に崩れ落ちてしまう。更に今回は
それと同時に隠れていた他の音符もネガトーンに無理やり引き寄せられ、吸い込まれた
音符はネガトーンの栄養源と変わってしまい、敵はより大きく成長してしまった。
人を悲しませるだけでなく、隠れている音符も引き寄せるネガトーン
※行為の代償
メフィストはその光景を見ながら、ネガトーンに残りの音符を全て集めよと命令して
一人高笑いする。そして町の危機を察知して飛んできたキュアミューズは、町の人達
が悲しんでいる姿を目にして呆然としてしまう。ドドリーはこの惨状は前回ミューズが
メフィストを庇ったからであり、このような結果をミューズは望んでいたのかと強い口調で
責め立てる。更に音吉さんが語った通り、どうすればメフィストを本当に守れるのか?
それを考えるのはミューズ自信であると促し、最後の決断をドドリーは後押しした。
ミューズはその言葉を聞き、悲しい目をしながらも握りこぶしを作って遂に彼女は
意を決する。その間にも音符は次々とネガトーンに吸い込まれ、更に巨大化する敵。
ふと自分の足元を見れば、小さな子供も苦しめられている姿にミューズは心を痛めた。
自分の行為が人々を悲しませてしまった
※迷いは無い
その頃、ようやく響達は現場に到着し、嘆き悲しむ人々を見て衝撃を受ける。
響は今直ぐに助けるから、それまで持ちこたえて欲しいと町の人達に語りけるが
建物の影からメフィストとネガトーンが登場し、3人はまたもやメフィストとの戦いに巻き込まれた
しかし今回も土壇場でミューズがメフィストを庇ったらどうするべきか‥ そんな風に
エレンが悩んでいると、それでもネガトーンは倒さなければならないと響は力強く
返答した。その揺るぎない意志に奏もエレンも納得し、何が起ころうと戦いぬく
決意をする。そして3人はキュアモジューレを掲げ、私達の力で皆を守る!と叫び
キュアメロディ・キュアリズム・キュアビートへと変身を遂げた。
人々を守る為に戦うのがプリキュア
※悪のノイズ
変身後、ネガトーンが3人に向けて腕を振ると衝撃波が発生し、プリキュア達は
それを回避するのに精一杯。しかし隙を見て3人はハーモニーパワーを合わせて
キックを炸裂、衝撃波を跳ね返しネガトーンに叩きつけた。そしてキュアミューズは
その様子を屋根の上から眺めている・・ メフィストはネガトーンの攻撃が手緩いと
感じ、手から悪のノイズを発射してネガトーンに注ぎ込む。その効果は抜群で
ネガトーンの顔は更に邪悪に染まり、動きも機敏になってプリキュア達に猛攻を仕掛ける。
このままでは防戦一方のプリキュア達は、ひとまず建物の影に隠れて反撃の隙を
伺うのであった。それにしてもネガトーンを強化させる力を持つメフィストにメロディも
リズムも驚きを隠せない。するとビートは急に昔の出来事を思い出すのであった。
ネガトーンのパワーアップを見て何かを思い出したビート
※本当の敵(1)
それは13話でビートがまだセイレーンであった頃・・ハミィの説得により本当の心を
取り戻したかに見えたセイレーンであったが、メフィストから洗脳装置のヘッドフォンを
両耳に取り付けられて、再び悪に染められてしまった苦い過去が蘇ってきた。
そのヘッドフォンとは今まさにメフィストの耳にも付いている貝のような物だと
ビートが説明すると、メロディはふとした疑問が脳裏をよぎるのであった。
”メフィストの耳にもヘッドフォンが付いているという事は、メフィスト自身も
何者かによって悪のノイズに染められているのではないのだろうかー?”
メフィストの耳に絶え間なく付いているヘッドフォン
※本当の敵(2)
その言葉にリズムもビートも、そして自分で話したメロディも一様に衝撃を受ける。
今まで一番の悪がメフィストだと思っていたのは大間違いで、メフィスト自身も
更なる巨悪に洗脳されていた可能性が高まった。そうするとプリキュア達が戦う
相手はメフィストでは無い‥ キュアミューズはそれを知っていたから、今まで
中立を保ってきたのではないのだろうか。だからこそミューズは、悪に操られた
メフィストと戦うべきかどうか悩み続け、苦しんでいたのではないのだろうか‥
しかし3人が新事実に気づいたその時、遂にネガトーンがプリキュア達を発見し
即座に腕を振り下ろした。3人は何とか細路地から逃げ出して難を逃れたが
敵の放った衝撃波で吹き飛ばされて、建物の壁に叩きつけられてしまった。
本当の敵は一体誰なのか・・?
※戦うべき相手
3人のピンチを見ていたミューズは、助けるべきかどうするか悩んでいたが
心配したハミィとフェアリートーンがプリキュア達の元に駆け寄ってきた。
しかしそれと同時にメフィストとネガトーンも3人の前に現れ、ネガトーンが
腕を振ると激しい土煙が辺り一面を覆う。プリキュア達は何とか攻撃を回避し
土煙を利用して、もう一度建物の影に隠れるのであった。だがリズムはメフィストも
悪に操られている側の人間だとしたら、とても戦うことは出来ないと2人に訴える。
しかしメロディは、我々はメフィストと戦うのでは無く、メフィストを操る
「悪の心」と戦うのだと主張。そしてプリキュアが何の為に戦うのか考えた結果
「すべての人の幸せを守るため」という答えに気づいたとメロディは語った。
プリキュアの力は敵を倒すだけに非ず
※本当に守る事の真意
それはメフィストが相手でも同じで、メフィストを操る悪の心と戦うことイコール
メフィストの幸せを守ることに他ならないとメロディは力説し、他の2人はその
意見に賛同した。そして3人を屋根の上から眺めていたキュアミューズはメロディの
導き出した「大切な人を本当に守る」 その真意に驚き、目を見開くのであった。
すると、ヒーリングチェストが光輝き、クレッシェンドトーンの目覚めに気づいた3人は
箱を持ちながらネガトーンの前に現れて、スイートセッションアンサンブルを発動。
巨大化したクレッシェンドトーンに乗り込んだ3人はネガトーンに突撃し、これを見事浄化。
ネガトーンは元のからくり人形達に戻り、ハミィが音符浄化のアクションを起こすと
沢山の音符が元通り。それらは全てフェアリートーンのミリーに収納された。
覚悟を決めたメロディ達
※狂気のメフィスト
ハミィは音符を手にして呑気に喜んでいるが、肝心のメフィストは未だ無傷だ。
そのメフィストが腕を振りかざすと、ミリーの中にあった音符は全て奪い取られ
なんとメフィストは自分自身をネガトーンに変えるという暴挙に出るのであった。
それを見ていたミューズは衝撃を受け、ビートもメフィストのなりふり構わない
やり方に驚きを隠せない。しかしメロディはメフィストの悪の心を打ち消せば、必ず
元に戻ると2人に奮起を促した。そしてメフィストが動き出すと、感の鋭いビートは
咄嗟にラブギターロッドを取り出し、すぐにビートバリアを張り始める。
バリアが張られたと同時にメフィストの鋭い拳がプリキュア達を襲ったが、なんとか
間一髪でこれを凌ぐ。だがバリアはすぐに破られ、3人は後方に吹き飛ばされた。
自らネガトーンと化したメフィスト
※理想と現実
メフィストは更に邪悪なエネルギー弾を連射し、プリキュア達に反撃する隙を
与えない。メロディ達は攻撃から逃げるのに精一杯だが、メフィストはこれも
見逃さす、両腕を振り上げて強烈な衝撃波を3人に叩きつける。そしてプリキュア達が
倒れたのを見て「お前ら如き、所詮俺の敵では無い!」と自分の強さを存分に主張し
高笑いするメフィストであった。ハミィはメロディ達を心配するが、3人は何とか
立ち上がり、自分達が大丈夫でなくとも、絶対に逃げ出したりはしないと決心する。
そしてメロディはメフィストと正々堂々と戦い、必ず悪の心を打ち消してみせると
高らかに宣言するのであった。しかしその間にもメフィストの強烈な拳がいよいよ
プリキュア達に迫り、もはや絶体絶命のピンチとなってしまった・・
メフィストの攻撃に、もはや為す術がないメロディ達
※ F A T H E R
メフィストの強烈な拳がメロディに直撃しようとした その時ー
メロディの前に、何度も自分達を守ってくれたキュアミューズが降り立った。
メフィストはミューズの姿を見るや、その拳をギリギリの所で止めて
ミューズの顔を見つめながら、何かを思い出そうとしている。
そしてー 今まで一言も喋る事の無かったキュアミューズは
とても辛そうな顔をしながら、メフィストに向かって、遂に口を開いた。
「もうやめて! パパ!」
ミューズの発したその一言は、プリキュア達は勿論のこと
メフィストも、メイジャーランドに居るアフロディテも凄まじい衝撃を受けた。
それが本当ならキュアミューズは「メフィストの娘」という真実に辿り着く。
メロディ達はその衝撃に開いた口が塞がらず、メフィストも同じ様に呆然として
先程の激しい戦闘が嘘の様に一転し、時が止まったかのような静寂が辺りを包む。
遂に口を開いたキュアミューズ。その衝撃で戦闘は中断した。
※真の姿
辺りが静寂に包まれたと同時に、厚く覆われた曇り空の中から一筋の光が
キュアミューズを照らしだす。そして彼女は意を決して、今まで秘密にしてきた
姿をさらけ出す為に、仮面や衣服、ブーツやマントなど全てを空に投げ出した。
目を見開いて、その姿を食い入るように見つめるのであった・・
その髪はオレンジ色の綺麗なロングヘアーで、額にはハートのティアラが付いている
更に、黄色のリボンを髪に結んで、脚には黄色のロングブーツを履き、フリルの下に
あるカボチャの形をしたパンツがとても特徴的だ。
そんなキュアミューズの真の姿は、黄色で統一された 少女であったことが判明した・・
が、しかし 背格好からして自分達と同じ年齢だろうと思ってきたメロディ達に
とっては、先程の仮面をつけたミューズと全く違う姿に、驚きの色を隠せない。
しかしミューズの姿を初めて見たメロディ達とは対照的に
自分の娘を見たメフィストは、その口から予想もしなかった言葉を口にする。
「アコ!」
※親子の愛
なんという事であろうか、キュアミューズがメフィストの娘という時点で
開いた口が塞がらないのに、そのミューズは「アコ」がプリキュアに変身した姿
であったことが判明。その事にメロディ達は更なる衝撃を受け、激しく動揺する。
しかしそんなメロディ達の驚きを他所に、ミューズはメフィストへ涙ながらに訴え始める。
ミューズ「パパ! もう目を覚まして!」
メフィスト「何故だ!? 何故お前がここに?!」
ミューズ「これ以上、パパに悪いことをして欲しくないの!
お願い!優しかったあの頃のパパに戻って!」
自らネガトーンと化して、人間としての理性を失いつつあったメフィスト。
だが娘の必死の懇願と目から流れる涙を見て、少しずつ正気を取り戻しつつあった。
そしてメイジャーランドのアフロディテは、その様子を悲しげな目で眺め続けるのであった・・
※中立を保っていた理由
更にミューズは、例え悪に染められたパパであっても、自分が守り続けたかったと
辛い胸の内を告白する。しかし本当にパパを守りたいのであれば、パパを操る
悪の心と戦わなければいけないー そうメロディ達が教えてくれたと話すミューズ。
それがたとえ、自分にとってもパパにとってもどれだけ辛い戦いになろうとも
逃げること無く戦わなければいけない、それがこそが「本当にパパを守る」と
いう事なのだから・・ そう言い終わるとミューズは戦闘の構えをメフィストに
向けて、自分の父親と全力で戦う悲壮な決意を魅せつけるのであった・・
どんなに辛くとも、もう逃げはしない。
※逃げられない苦しみ
そんな娘の純粋無垢な涙を見たメフィストは、忘れていた記憶が少しずつ蘇り
ミューズに向かって一歩一歩近づいていく。だかしかし、ここで耳に付いている
ヘッドフォンから、強烈な悪のノイズを「誰か」に叩きこまれ、メフィストは恐ろしい
悪の洗脳に苦しみ始めるのであった。父親がノイズで苦しむ姿をみて、ミューズは
側に近寄ろうとするが、メフィストは僅かに残っていた正気で、ミューズに対して
自分に近寄らないように警告する。そして苦しみが絶頂に達したメフィストは
なんとその姿のままで空に向かって、一気に飛び去っていくのであった・・
それを見たミューズは空に向かって父を呼んでみるも、メフィストはそれから
地上に戻ってくることは無かった…
そしてその全ての光景を見ていたメロディは
空を見つめ続けるアコ向かって、小さく「ミューズ‥」と呟くのであった・・
ミューズの姿を見てメロディ達は何を思うのか
※あとがき
スイートプリキュアの中で一番隠されてきた重要な秘密、それがキュアミューズの
正体でした。インターネットの発達した現代では、制作側の隠したい秘密が内部等
からの流出により、簡単に暴露されてしまうという悲しい出来事が跡を絶ちません。
それはプリキュアでも同じことで、新しいアイテムや新しい加入メンバーに関して
物語の序盤からバレてしまい、大きな楽しみが失われてしまった例は多々あります。
まぁ幼女は別にネットで調べないだろうというツッコミは横に置いといて・・w
そんな現実がありながらも、キュアミューズの正体だけはギリギリの所まで誰も
分からなかったので、制作側の情報管理が徹底的に守られていたのだなぁと
個人的に感心してしまいます。勿論アコも数あるミューズ候補の1人だったのですが
一番の不明な点である「身長の違い」がどうしても解消できませんでした。
しかしそれは第34話でアコが見せた行動に、その謎を解く鍵がありました。
ご覧の通り、奏太が持ってきた竹馬をアコが難なく乗りこなしている姿です。
なぜアコは竹馬が得意だったのかといえば・・ 実はキュアミューズに変身した時
身長がそのままだと、正体がアコというのが誰の目にも明らかになってしまいます。
そこでアコはミューズに変身した時だけ「厚底シークレットブーツ」を履いて
いたのです。その努力もあってシークレットブーツを器用に動かせるるように
なったミューズなのですから、竹馬に乗りこなすくらい朝飯前なんですよね。
なのでミューズがその姿をあらわにした時「さっきと身長が変わったぞ?!」と
驚かれた視聴者もおられるでしょう。その理由にはこういう事情があったことを
覚えておいてくださいね。勿論ストーリー的にミューズがシークレットブーツを履くのは
正体を悟られまいとする気持ちからですが、それを見ている我々視聴者にも
身長を響達と同じ中学生くらいだと刷り込ませる事で、ミューズ候補から
アコを外させようという制作側の考えがあったのは想像に難くありません。
さて、キュアミューズがアコという答えが分かった以上、次回から隠されていた
事実が次々と明らかになります。是非ご期待ください、 それでは36話で~ノシ