スイートプリキュア 第20話
2014年12月13日に放送された、スイートプリキュア20話の感想です
↓続きからどうぞ
※セイレーン究極の作戦Ⅰ
冒頭はいつものように音符集めするハミィから。カタツムリと戯れている音符に
忍び足で近寄り、一気に飛び掛かったが敢え無く逃げられてしまう。それどころか
飛んだ勢いで坂を転げまわるハミィであった。所変わって今度はマイナーランドから
メフィストと対話するセイレーンが居た。セイレーンは世界を不幸に陥れる究極の
作戦を思いついたと語りかける。メフィストがその内容について尋ねると、まず
ハミィと常時行動しているフェアリートーンを奪い、その中にハミィ達が貯めて
きた音符があるので、それを全部取り上げ、自分達が持っている音符と合わせれば
不幸のメロディの完成が近づくとセイレーンは話す。更に集めた音符は自分の歌声で
楽譜に染み込ませれば、しばらくの間は人々を悲しませ続ける事が可能だと語る。
これまでで一番の罠を考えだしたセイレーン
※セイレーン究極の作戦Ⅱ
ここでメフィストはピンと来て、その間に残りの音符を集めて楽譜を完成させる!
という事だろうとセイレーンに問いかけると、セイレーンは声色を変えてメフィストの
洞察力を褒め称えるのであった。そしてフェアリートーンがこちらの手にあれば
プリキュアも手を出せないだろうと、微に入り細を穿つ罠を考えたセイレーン。
メフィストは究極の作戦だと褒めつつも、1つの問題点をセイレーンに突きつける。
それはどうやってフェアリートーンを奪うという点であるが、セイレーンはこれに
対し、ハミィとの友情を利用すれば良いと語る。しかしメフィストはセイレーンが以前、ハミィに
心を動かされてきた過去が繰り返されるのではないかと危惧する。だがセイレーンは
とにかく自分を信じて欲しい、だからこそ再度自分に悪のノイズを叩き込んで欲しい
と、洗脳の強化を自分から望む事で、忠誠心をアピールするセイレーンであった。
メフィストはセイレーンの心意気に満足し、友情・愛情・信じる心はまやかしで忘れてしまえと
絶叫すると、暗闇の雲が渦を巻き、そこから雷が落ちると見覚えのある怪しい貝の
様な洗脳装置が2個現われ、それがセイレーンの耳にへばり付く。メフィストは高笑いしながら
これで二度と友情に心動かされる事はないと断言。そして洗脳が終わったセイレーンは
目を見開き、プリキュアやハミィに対し加音町を悲しみの色に染めてみせると決意する。
自ら洗脳を望み、メフィストの信頼を勝ち得たセイレーン
※不可思議なセイレーン
場面は戻って、草むらの中で寝ていたハミィが起きると、フェアリートーン達が
現れ、自分が先程取り逃がした音符を、代わりに彼らが捕まえてくれていた。
ハミィは大いに喜び、森の中を後にして加音町に戻るのであった。
虫取り網を片手に、今日は3匹も音符を捕まえたと満足気に歩くハミィ。すると
フェアリートーン達が急にハミィを呼び止める。ハミィはもしかして、人間が近くに居る
のではと思い、咄嗟に2足歩行と人語を話すのを辞め、4足歩行と猫の声に変えて
普通の猫のフリをする。しかし本当の理由は人間が近づいたのではなく、ドリーが
向こうを見るように視線を誘導すると、そこにはなんと荷物を持ち、なんだか身なり
がボロボロで、やつれた感じのセイレーンがトボトボと歩いているではないか。
セイレーンを見ると直ぐに寄って来るハミィ
※弱みを見せる
ハミィは駆け寄り、一体どうしたのかと尋ねるも、セイレーンは力無い声でアンタに
は関係ないと冷たく吐き捨てる。しかし毎度の事ながらこれで諦めるハミィではない
のだ。自分とセイレーンは友達だから関係無くはないと主張し、セイレーンの通行を塞ぐハミィ
当然ながらこれはセイレーンの罠の1つで、それが思い通りになったのをコッソリ
口元で笑うセイレーン。そして白々しくその場に座りながらハミィにこう語り出した。
実はメフィストが音符集めの遅さに激怒し、もはや私は用なしとクビを宣告されて
しまった。それに対しメフィストと大喧嘩し、マイナーランドから必死で逃げて
今に至るが、敵となった以上は今度見つかったら何をされるか分からないと自分の
窮状を訴えるセイレーン。ハミィはそれを丸々信じ込み、大いに慌てるのであった。
このままじゃ私、酷い目に・・(大嘘)
※おんぶ
ハミィはその話を信じ、そのままセイレーンに対して背中を向けてきた。一体
なんのつもりかとセイレーンが尋ねると、おんぶをするから一緒に逃げようと
話すハミィ。セイレーンは呆れながら、自分は敵なのに・・と話しかけると
ハミィは敵などではなく、セイレーンはハミィの一番親友だと言い返す。勿論この
強がりも計算で、自分の作戦に嵌ったハミィに対しまたもやコッソリと笑うセイレーン。
そして表面上では、ハミィの言う通りにおんぶしてもらうセイレーンであった。
だがフェアリートーン達はセイレーンの言動を信じず、疑いの目を掛ける。しかし
ハミィはフェアリートーン達を残し、セイレーンをおんぶしながら、あっという間に
どこかへと走り去ってしまった。
力持ちのハミィ
※隠れ場所
ハミィが向かった先は、加音町の道路横にある森の中であった。その中にある
大きな樹の影にセイレーンを降ろすハミィ。とりあえずここなら敵に見つからない
だろうと話すと、ハミィに感謝して「ありがとう」とお礼を述べるセイレーン。
ハミィは久しぶりに聞いたありがとうに喜びつつ、セイレーンの為に食料を
持ってきてあげると言い、またもやどこかへ走り去ってしまった。だがセイレーンは
ハミィが簡単に騙されているのを見て、悪そうな顔つきで笑うのであった。
そしてハミィは響の家に戻り、ベッドの下に隠してあったお菓子を集め、風呂敷に
詰めて出ようとしたが、風呂敷が柱と柱の間に挟まり、それを無理やり引っ張ったら
スポンと抜けた勢いで、階段を転げ落ちるハミィであった。
セイレーンの為に見つけた隠れ場所
※ハミィの決意
そこをたまたま通り掛かった響と奏、ハミィが風呂敷を持って移動しているのを見て
響は、もしかして家出しようとしているのではと驚く。だがハミィはそれを必死に
否定し、ただの散歩と称して、慌てながら2人から走り去って行くのであった。
そしてその後をフェアリートーン達が追いかけるのを見た響と奏は、一体何をやって
いるのだろうと、不思議に思う。その頃ハミィは隠れ場所まで歩いていると、急に
目の前にトリオザマイナー達が現れ、咄嗟に建物の影に隠れた。バスドラは背後に
気配を感じたが、ハミィのニャオニャオという鳴き声を聞いて、ただの猫かと判断する。
なんとかこの場を乗り切ったハミィは、必ず自分がセイレーンを守ると決意するのだった。
突如降りてきたトリオザマイナー
※仲間になりたい
隠れ場所に戻ったハミィはセイレーンに食料を与え、セイレーンはそれを食べながら
ハミィに感謝する。そして昔よく森の中で歌の練習をした事を思い返すセイレーン。
ハミィは懐かしい昔を思い出し、いきなり歌い始めるが、歌声で誰かに見つかったら
大変だと釘を刺すセイレーン。ハミィはそれに対し嬉しそうに笑いながら謝るので
あった。するとセイレーンは真剣な表情で、自分はもう悪い事を辞めてハミィ達の
仲間になりたいと言い出してきた。その言葉を聞いたハミィは目を輝かせ、口が
開いた状態で固まってしまう。セイレーンは勇気を振り絞って言ったのに、黙られたら
恥ずかしいじゃないと語ると、ハミィは急にセイレーンに飛びつき、セイレーンと
一緒に居れるだなんて、こんな嬉しい事はないと予期せぬ発言に大喜びする。
興奮してセイレーンに飛びつくハミィ
※同じ夢
そしてその場でクルクルと回りながら、これで自分の夢が叶うと大はしゃぎのハミィ。
それを聞いたセイレーンは、ハミィの夢とは自分と一緒に幸せのメロディを歌うことなの?と
尋ねると、その通りだと即答するハミィ。するとセイレーンは自分の夢も全く同じだと
喜ぶ(フリをする)。それを知ったハミィは更に興奮して、早速発声練習をしようと
またもや歌い始める。セイレーンが大声を戒めるも、ハミィは喜びの余りその言葉は届か
ない。そして今度はセイレーンが歌って欲しいとおねだりするハミィであった。
セイレーンは少し照れつつも、昔一緒に歌ってきた歌を熱唱する。久しぶりに聴いた
懐かしいセイレーンの歌声に、ハミィは目を更に輝かせ、顔を赤らめて聴き入って
しまう。だが近くにいるフェアリートーン達は、やはり罠ではないかと不安の表情を浮かべた
喜び絶頂のハミィ
※一緒に歌おう
偶然その近くを通りかかったアコと奏太は、森の中から流れてくる歌声に反応し
何を感じたのかアコは急いで現場へ走り始める。そして草むらの影から奏太がハミィを
発見、しかし隣の黒猫は誰か分からず、ハミィの友達ではないかと考える奏太。
アコはその光景を、少し困惑した表情で眺めていたが、奏太の呼びかけに
珍しく素直に応じてその場を後にする2人であった。人間に見られている事も知らず
ハミィは、何もかもが思い通りになっている状況を心から満足しその場に倒れこむ。
するとセイレーンはお願いがあると言い出し、荷物から音符が沢山詰まった瓶を
目の前に置いた。「これで夢を叶えましょう」というセイレーンの言葉にハミィは何の事かと
尋ねると、ハミィの集めた音符と自分の集めた音符を足せば、幸せのメロディが
2匹で歌えると笑顔で語る。ハミィはそれを聞いて、もう天にも昇る心地のようだ。
しかしふと我に返り、お互いの音符を合せても楽譜が完成するかは微妙と考える
ハミィ。セイレーンはその疑問に対し、大丈夫と前置きしてこう語りだす。
お互いの音符を合わせれば・・
※まずは2匹で
まず自分達が(楽譜とは別に)幸せのメロディを歌えば、メフィスト達が慌てる。
奴らの動きを封じた所で、その隙に残りを音符を集めれば難なく幸せのメロディが
完成するという作戦を語るセイレーン。ハミィはその作戦に納得し、さっそく響達に
相談してみようかと思ったら、セイレーンはこれを止めた。それは2人は人間なので
音符が見えない、だからまずは2匹で音符集めに励み、どうしても手に負えないピンチ
の時、プリキュアに助けて貰った方が良いと語る。セイレーンの鋭い指摘にハミィは
真剣な顔で納得。その顔を見て安心したセイレーンは、明日この場所にフェアリートーン達を
持ってきて欲しいと約束すると、ハミィは「任せるニャ!」と大いに張り切るのであった。
しかし離れて見ていたフェアリートーンは、自分達がセイレーンに預けられるのを不安に感じていた
勝手に話が進んで困惑するフェアリートーン
※様子がおかしい
そして夜、響が自室で宿題に頭を悩ませていると、その横で笑いながら手に
フェアリートーンを抱えたハミィが居た。響はハミィに宿題が無くて気楽そうだなと
愚痴る。それに今日はやけにご機嫌だなと響が尋ねると、内緒だと返すハミィ。
響はハミィの秘密が気になると言いつつも、特に深く考える事も無く椅子を戻して
宿題に頭を費やす。ハミィは心の中で、セイレーンにフェアリートーンを渡すという目的に
溢れる喜びを抑えきれれない様子だ。その勢いでついつい笑い出してしまうと
響はまた振り返り、やっぱりハミィの様子がおかしいと考え始める。次の日いつもの
灯台が見えるベンチで奏太・アコ、そして響と奏が集まって会話をしていた。奏太は
昨日ハミィが変な黒猫と一緒に居た事を告げると、響と奏は直ぐにセイレーンであると判断。
ハミィは一体何を隠しているのか・・
※盲信するハミィ(1)
黒猫はとても怖い目をしていたとアコは語り、2人にその場所を案内するよう奏太に
指示する。そして現場の近くまで来た響と奏は、駆け足で森の中を走りハミィとセイレーン
の行方を探し始めた。すると森の中からザル一杯にドングリやキノコを入れて
ハミィが飛び出して来た。それに2人は当然驚くが、見つかると思って無かった
ハミィも驚き、ザルを手から落としてしまう。響はさっそくセイレーンについて
尋ねるが、知らぬ存ぜぬを突き通すハミィ。響は、嘘をつくのは良くないと戒め
ハミィの嘘なんてバレバレなんだからと語ると、ハミィは遂に観念して
「セイレーンがハミィ達の仲間になりたいって言ってるニャ!」と本音を語る。
しかしセイレーンに騙され続けてきた2人は、そんなのは嘘に決まっていると一蹴する。
隠れ場所がバレて驚くハミィ
※盲信するハミィ(2)
ハミィはそれに真っ向から反論し、セイレーンは前から仲間になりたかったと
述べるが、いつもそうやって騙されてきたでしょうと奏から冷静に突っ込まれる。
しかしセイレーンの罠に嵌ったハミィにその言葉は届かず、今度こそは間違いなく
仲間になるのだと憤り、2人を置いてセイレーンの隠れ場所へ走り去っていった。
ハミィは走りながら、響も奏も本当のセイレーンを知らないから信じられないのだろう
でも自分とセイレーンは幸せのメロディを歌う歌姫だし、なによりセイレーンはハミィの
一番大事な親友なのだ!と叫びながら隠れ場所へひた走る。後ろから一緒について
来たフェアリートーンは、止まらないハミィの愚直さに、もはや何も言えなくなってしまった。
そして隠れ場所に着いたハミィに対し、約束通り来てくれた事を感謝するセイレーンであった
セイレーンに関する事は絶対に譲らないハミィ
※盲信するハミィ(3)
そして楽譜の元に行き、幸せのメロディを歌うから、音符を蓄えているフェアリートーンを
差し出して欲しいと頼むセイレーン。ハミィは振り返りドリーとレリーを探すが
どういう訳か、肝心の2つだけ姿が見えない。するとファリーがコッソリとハミィに
耳打ちし、ドリーとレリーは音符を持って引き返したと告げる。驚くハミィに対し
セイレーンは怪しいから信用出来ないと語るミリー。ここまで来て音符がなければ
何も打つ手が無く呆然とするハミィ。それをセイレーンは不思議そうに眺め、早く
音符を集めて、幸せのメロディを一緒に歌いましょうと話すと、ハミィはドリーとレリーが
逃げた事は黙って、首を縦に振るのであった。その頃、ピンチから逃れたドリーとレリーは
響と奏に遭遇し、セイレーンが音符を狙っている事、ハミィが完全に騙されているのを伝えた
セイレーンの言葉を全く疑わないハミィ
※中身の濃いネガトーン
セイレーンは何を思ったのか、隠れ場所から動き出し、それをハミィが後追いする。
すると運悪くトリオザマイナーに遭遇し、3人はセイレーンとハミィを取り囲んだ。奪われた
音符の瓶を取り返そうと飛びかかってきたファルセットをハミィは回避し、これは
セイレーンとハミィの音符だと主張する。続けてバリトンも音符の瓶を捕まえようとするが
これも咄嗟に回避したハミィ。するとハミィの前にセイレーンとが立ちふさがり
ハミィを守る事を約束する。埒が明かないと判断したバスドラは、ハミィが持つ
瓶に詰まった音符を全て邪悪な音符に変え、瓶のネガトーンを作り出した。すると
ネガトーンの巨大な姿を遠くから見つけた響と奏、しかし大量の音符を使ったこのネガトーン
は普段よりも強烈で、広範囲に悲しみのオーラを撒き散らし始め、加音町にいる
殆どの人達が悲しみに打ちひしがれてしまう。響と奏は、性懲りもなく人々を
悲しませ続けるネガトーンに憤り、2人はキュアメロディ・キュアリズムへと変身。
今日も元気に絶許!
※ネガトーンについて
変身後、ハイジャンプでネガトーンの前に降り立った2人に、ハミィが話しかける。
このネガトーンは自分とセイレーンの大切な音符で出来ているから取り戻して欲しいと懇願。
明らかに騙されているハミィを、2人は哀れな目で見つめつつも了承する。
バスドラは返り討ちにするよう攻撃を指示するが、2人はネガトーンの攻撃を交わし
両手を繋ぐと強いエネルギーが湧き上がり、「プリキュアハーモニーショット」を
喰らわせる。倒れこんだネガトーンを見て、やったかと思った2人だが、大量の
音符を使っているだけあって、かなりタフなのか直ぐに起き上がる。そして
ネガトーンは中にある邪悪な音符を腕の中に集中させ、2本だった腕が一気に8本へ
と増加した。メロディもリズムも怯むこと無く攻撃に立ち向かうが、1本の腕を
相手していると、他の腕から攻撃されるという苦しい状況に陥る。ハミィはプリキュアの
苦況を見て、セイレーンに助けを求めるが、ネガトーンというのは召喚者以外が
簡単に制御することは難しく、マイナーランドの歌姫である自分でも厳しいと語る。
ちょっと気持ち悪い
※調和を乱す
その言葉を聞いて落胆するハミィ。するとセイレーンはドリーとレリーがプリキュアに
付いている事を確認すると、急に秘策があると言い始める。セイレーンは瓶に音符が
詰まっているこのネガトーンの特性を利用して、目を見開き邪悪な視線を送り始めた
それはネガトーン自体は操縦出来ないが、中にある大量の音符達に憎しみのエネルギーを
注ぎ込むと、音符達の調和が乱れ、隣同士の音符を憎み、互いを攻撃し始めた。
この効果は抜群で、音符がエネルギー源のネガトーンは、予期せぬ音符の反目に
苦しみ悶え、その場にうずくまってしまった。その不思議な光景をメロディとリズム
が眺めていると、横からセイレーンが、今がチャンスだから一気に決めなさいと
指示を出す。2人はそれに応え、お互いのベルティエを交換しクロスロッドを作り
トーンのリングを作り出すと同時に、互いの手を握る。するとハートのサークルが
浮かび上がり、そこから産み出された高濃度のエネルギーとリングを纏めて叩き込む
プリキュアミュージックロンド・スーパーカルテットを発動し、ネガトーンは浄化された
互いを攻撃する音符達、ネガトーンも音符の調和がなければ動けない
仲良く笑顔で手を繋ぐのがこの技の見どころ
※セイレーンの豹変
それと同時にハミィが音符浄化のアクションを起こすと、瓶の中にあった大量の
音符達は1つ残らず綺麗に戻り、降り注ぐ沢山の音符をフェアリートーン達が総出で
キャッチする。ハミィはフェアリートーンの中を覗き込み、今日は大成功だと満足した。
町の人達も無事に戻り、これで一件落着かと思われたが・・
ハミィは喜びの余り、フェアリートーン達をセイレーンに差し出してしまった!
これで一緒に幸せのメロディが歌えると興奮しているハミィ。するとセイレーンは
ハミィの頭に手を置き、なんとそのまま突き飛ばしてしまった。
天国から地獄へ
※絶望(1)
ハミィは突き飛ばされながらも、一緒に楽譜の元へ行くのではなかったのかとセイレーンを
まだ信じ込んでいた。セイレーンは今までのしおらしい態度を豹変させ、マイナーランドへ
行くのは自分だけで、ハミィはここに残るのだと、遂に本性を現す。一体なにがどう
なっているのか、頭が混乱しているハミィに対し、セイレーンはハッキリと告げた。
「アンタはね・・騙されたのよ!」
その言葉にショックを受け、口を開けたまま呆然とするハミィ。するとトリオが
わざとらしく、セイレーンの罠を、まるで今知ったような感じで驚くのであった。
後ろで見ていたメロディとリズムはセイレーンに近づこうとするが、セイレーンは2人を
静止させ、それ以上近づけばフェアリートーン達の命は無いぞと脅迫し、鋭い爪を
フェアリートーンに突き立てた。そのセイレーンの卑劣な行為にプリキュアは為す術もなく
立ち止まっていると、セイレーン達はそのまま逃げ出してしまった・・
捕えられてしまったフェアリートーン
※絶望(2)
セイレーンは逃げる間際に、ハミィに対し音符をくれてありがとう、とこれ以上ない
皮肉な捨て台詞を残し、マイナーランドへ去っていった。ハミィはそれをただ呆然と
無表情で口を明けたまま見つめるだけ・・後ろに居たメロディは敵にフェアリートーンを
奪われた悔しさを滲ませ、その場に崩れ落ちる。マイナーランドへ戻った面々は
奪った音符を差し出し、その成果に満足するメフィスト。これで世界を悲しみに
満ち溢れさせる事が出来るとメフィストは喜び、勝利を宣言して高笑いを始めた。
その頃、変身を解除したがあまりの絶望からその場に留まり続ける2人とハミィ。
奏は、音符がマイナーランドの手に落ちてしまい、このままセイレーンが不幸のメロディ
を歌ってしまったら、世界は終わってしまうのだろうかと、力無い口調で語る。
マイナーランドの勝利だ!
※揺るがない信
響は、奏の疑問を聞きつつも、語る気力すら失ってしまったようで、下を向いたまま
黙っていた。すると、放心状態だったハミィは急に口を開き、意外な事を言い出す。
「ハミィは信じてるニャ ハミィは‥ハミィはセイレーンを信じてるニャ!」
これ程までに騙されても、まだそんな事を言うハミィに響は驚くが
ハミィは振り返りもせず、ただ真っ直ぐにセイレーンが去って行った方向を
ひたすら眺め続けているのであった・・・。
どれだけ騙されようとも‥
※あとがき
この回のタイトルが「セイレーン最後の作戦」とあるように、セイレーンが
人々を騙し続けるのもこれが最後になります。その理由は次回で明かされる訳ですが
最後の作戦だけあって、セイレーンはこれ以上ない悪逆非道な罠を編み出し
ハミィとの信頼関係を利用します。徹底的にハミィを狙い定めて調子に乗らせ
ハミィの望む事全てを、叶えるかのような言動を繰り返します。ハミィはそれを
一切疑うこと無く全て信じ込み、遂にはフェアリートーンを差し出してしまう・・
そんなハミィを見て、皆さんはどう感じるでしょうか。単純で、天然ボケで
余りにも人(猫)が良すぎる、反省の色がない等、心証は決して良くないでしょう。
もうちょっと人の話を聞いて、柔軟に態度を変化させないと駄目だとも思うでしょう
しかし、どう言われようともハミィはハミィのままなのです。
以前も書いた通り、このスイートプリキュアは敵味方共に、回を追う毎にどんどん
変化していきます。それは少しずつでもありますし、ダイナミックに変化して、最初
の面影が全くないパターンもあります。そんなあらゆる人達が変化し続けている中で
ハミィだけは一貫して、何も変わらないのです。
それはもうハッキリ行ってしまえば、最初から最後までハミィはハミィを貫きます。
何も揺るぎません、今回の様に親友だと思っていたセイレーンにこれだけ騙されれば
普通なら絶望した後で、セイレーンをもう信じないと涙ながらに決心するでしょう。
しかしハミィは絶対に変わらないので、セイレーンを信じるというこの点も、当然
ながら変化しません。私はハミィを、動き続ける他の人達とは対照的な夜空の
北極星の様に思えます。周りが幾ら動き続けて変化しても、ハミィという北極星は
いつでも変化すること無く、動くこと無く北の方角を我々に示してくれます。
あらゆる人間が変わり続けて混乱する我々に対する1つの明確な指針ではないかと
私は考えています。そしてハミィのセイレーンに対する揺るぎない信頼は
遂に次回、大きな意味を持ち、信じられない奇跡を見せる事になるのです。
それでは21話で~ ノシ