スイートプリキュア 第9話
2014年9月27日に放送された スイートプリキュア第9話の感想です
↓続きからどうぞ
※リズムの悪夢
暗闇の中、一人佇むキュアリズム。一体ここはどこだろうと辺りを見回すと
小さなネガトーンが現れ、攻撃を仕掛けてきた。リズムは回避したがネガトーンが
次に放った触手に身体を絡め取られ身動きが取れなくなってしまった。
そこにキュアメロディが現れてミラクルベルティエを使った大技でネガトーンを
撃破、リズムの救出に成功した。助けられたリズムは自分の不甲斐なさを嘆く。
それはメロディと同じようにベルティエがあれば自分も戦えるという理由で。
と、ここでハミィが現れ自分もベルティエを持っていると自慢しはじめた。そしてセイレーンに
トリオザマイナーに奏太・アコ・王子先輩・奏の両親達もその手にはベルティエが‥
関係者全てが持っているのに自分だけ何故持っていないのかリズムは大声で叫んだ。
みんな持っているベルティエ
※悩み事
リズムの悲痛な絶叫と共に場面は奏の部屋に変わる。 そう、これは夢だったのだ。
安堵したのもつかの間、よほど奏の寝言が大きかったのか奏太が不機嫌な物言いで
部屋に入ってきた。続けざまに「先輩にフラれた夢でも見たのか」と奏太が言うと
奏は顔を赤らめ「うるさい!」とヒステリックに枕を投げ、奏太の顔面に直撃した。
そして朝の登校時間、奏太・アコ・響が仲良くそれぞれの学校へ向けて登校する。
奏太は早朝の出来事を響に話すと、一度も夢でうなされた事のない響は驚いた。
2人の会話にアコが「あんた達、悩みなんてなさそうだもんね」と冷たく言い放つ。
悩み、という単語に引っ掛かった響は悩みが無いか考え出した。奏太はもしかして
響にも悩みがあるのか?と驚いたが、答えは即答でNO やはりと納得した奏太だった
悩み事と無縁の響
※真面目な奏
そういえば奏はどうしたのかと響が尋ねると、今日は日直だから早く登校したと
答える奏太。納得した響にアコが急に「あんた、いつから小学生に戻ったの?」と
言い出した。ふと周りを見ると小学校の校門前まで響は一緒に歩いてしまっていた。
そして中学校の教室で日直の仕事である黒板掃除を、真剣な眼差しで行う奏。
その頭の中では、メロディがベルティエで活躍する姿が映しだされており
奏はもうこれ以上、響に迷惑をかけられないと 強く思い込むのであった。
授業が始まり、先生が日直の奏が大変素晴らしい働きをしてくれたと褒め称える。
奏はその褒め言葉に感謝を述べた。そしてスイーツ部の女子からヒソヒソ声で奏が美人で頭も
良く、スイーツ作りもプロ並みなのがとても羨ましいと、強い羨望の眼差しを向けられる
奏の頑張りに先生は満面の笑み
※見えない努力
そしてスイーツ部の女子は響に「奏は昔から完璧だったのか?」と問う。響は、完璧と
言うよりも奏は影で一生懸命頑張るタイプであったと答えた。見えない所で努力を
惜しまないからこそ、奏がとても秀でているのを響は誰よりも分かっていた。
場面は変わり、公園のベンチで寝転ぶセイレーンにこちらも見えない所で音符集めに
精を出してきたファルセット達が、袋一杯に集めた音符をセイレーンに差し出した。
頑張った彼らに対し、労いの言葉1つもないセイレーンに対しバスドラが苦言を呈す
もっと音符集めに集中して欲しい、それでなくとも連敗続きで音符を奪われている
ではないかという至極まっとうな苦言である。しかしセイレーンはその言葉に気分を
激しく害し、トリオと親友になるのは絶対に無理だと言い放つ。
だんだん険悪になるトリオとセイレーン
※マイナーランドの内情
親友という言葉をハモりだしたトリオを一喝し、セイレーンは彼らに対し自分が
上司でお前達は部下なのだと、仲間ではなく仕事上のドライな人間関係なのだと
キッパリと言い切った。しぶしぶ了承するトリオの前にある公園の噴水から
ボスのメフィストが映しだされた。メフィストはいつもセイレーン達を監視して
いると脅す、そして今更ながら猫なで声でメフィストに媚を売りだすセイレーン。
トリオが苦労して集めた音符を、さも自分も一緒に集めてきたかのような言い方に
しかめっ面になるトリオ。だがメフィストは激怒する、その理由はこの袋一杯の
音符であっても伝説の楽譜1ページ分にもならないからである。更なる音符集めの
怒号を飛ばすメフィスト、そしてセイレーンは命令通りもっと音符を集めろとトリオに下知する。
ブラック企業のような上下関係
※ベルティエが欲しい
場面は変わり、ハミィの好物でもあるカップケーキを大盤振る舞いする奏。
ハミィが遠慮無くパクパク食べていると、奏はベルティエの話を切り出した。
響のベルティエに頼ってばかりの自分が情けなく、なんとか自分もベルティエが
欲しいが、どうしたら良いものかとハミィに問いかけた。ハミィはそれに対し
気にすることはない、気の持ちようだとハミィらしいお気楽な答えが帰ってきた。
しかしこれで引き下がる奏ではなく、ベルティエの出現するきっかけを問いかけた
散々考えるハミィに真剣な眼差しを向ける奏。そして出た答えは響が持っている
パワーが溢れてベルティエになったという、なんとも抽象的な答えに奏は溜息をつく。
ハミィは落ち込む奏にそんな陰気な顔をしていてはパワーが逃げると忠告する。
切実な奏
※響の調理
ハミィは、以前響が喧嘩して落ち込んだ時と同じように奏もキュアモジューレを
吹くように提案。するとフェアリートーンのレリーが登場してモジューレとドッキングし
それを吹いた奏は爽やかな音楽と共に沈んだ心が晴れやかになっていくのだった。
モジューレで元気を取り戻した奏は響のパワーの秘密を探る決意を固める。
そのままハミィと一緒に響の家に訪れた奏。家に入ると奏は響の見慣れないエプロン
姿に驚く。理由を尋ねると父の団が演奏会前で忙しく、今日の昼食は響が作ろうと
躍起になっていたのだ。しかしどうにも料理が不慣れな響、カレー作りの途中だが
鍋の中にある具材の切り方がとても大雑把で、まな板の上も剥いたジャガイモの皮や
倒れた調味料で散乱しており、このまま無事にカレーが出来るのか不安な所ではある
男並みの豪快な手料理
※頼れる奏
最後にカレーのルーを投入しようとする響に奏がSTOPをかける。そして響が着ていた
エプロンを要求した、それはつまり奏が調理するという意味である。奏は手際よく
ジャガイモの皮を向き、生肉を一度焼き上げ、玉ねぎを微塵切りしてカレーが完成した。
その見事なカレーの出来上がりを喜び、感動する響は奏の頑張りを褒め称える。
奏は謙遜しつつも、料理のことは何でも聞いてと自信満々である。響は奏が本当に
頼りになる存在だと更に褒めるが、どうにも素直に喜べない奏であった。
食卓にはカレー以外にもサラダやスープも含まれており、奏が作ったと思われる。
団と響と奏は一緒に食べ始め、奏の調理上手を褒める北条団。隣の響は行儀悪く
かぶりつくようにカレーを貪り、あまりの旨さにもう一杯おかわりするのであった。
いいお嫁さんになりますねぇ~(嘘)
※大食い奏
響はご飯を大盛りと言いつつ、もはやメガ盛りが正しい表現としか思えない程に
ご飯を皿に積み上げカレーを注ぐ。奏は響の際限ない胃袋に驚くが、響は自分の
パワーの源はごはんだと答える。パワーという言葉にハミィの発言を思い返した奏
ならば、自分も響と同じ様にご飯を大盛りで食べればパワーが付いてベルティエが出せる
のではないかと考えた。早速、手持ちのカレーをまずは勢い良く平らげ、続けて響と
同量のご飯とカレーをおかわりした。その急な行為に響も団も一様に驚いたのだった
昼食の後、学校のジャージに着替えた響と奏。奏の「この靴、丁度いい」という
発言を考えるに響が自分のシューズを奏に貸したと思われる。そして「食べ過ぎた
分、運動しないとね」というセリフはつまり、↓の量を食べきったのだろうw
ハイカロリーのメガ盛りカレー
※奏の読み違い
どうやら食後のランニングらしい。運動慣れしている響はともかく、奏も一緒に走る
のがチョット不安な響。奏が走りたがるのは、スポーツも響のパワーの源だから
真似してみようという考えである。そして桜並木の土手を2人と1匹で走り出した。
暫くして響のペースに付いていけている事に奏は喜び笑顔になり、ベルティエが
出るのも時間の問題だなと余裕の表情になる。がしかし、このペースは響にとって
実はただの準備運動、つまり慣らしであった。奏がそれに気が付いた時は手遅れで
響は一気に全力で走り始めた。響の本気に力を振り絞ってなんとか追いつこうとする
奏だが、2人の体力差は開きが大きく遂に奏は力尽きてフラフラになってしまった。
そしてやっぱり自分はプリキュアのパワーが足りないのだと嘆いてしまう。
疲労困憊
※心配する響
ハミィも必死で追いついたが息荒く倒れていた、しかし響はあれだけの早さで走って
も息一つ乱れず体操をする余裕すらあるではないか。そこにようやくフラフラになり
ながらも奏が追いついた。そして奏はもはやこれまでと四つん這いの状態で倒れる。
響は奏の頑張りを賞賛したが、全くそんな事はないと卑下する奏。どうにも先程から
様子がヘンだと響は勘付き、何があったのか尋ねるが奏は照れて目を逸らすばかり。
しかし響は奏の大食いやランニングがどうにも不自然で気がかりでしょうがない。
「なんでもない」と答える奏に「嘘ばっかり」と返す響。奏が大食いするなんて
どう考えてもおかしい、何年親友やってるのかと響が言う。響はその言葉を照れ
くさそうに、チョット恥ずかしそうに頬を赤らめて奏に真意を問いかけた。
響の照れつつもその真剣な表情を見て奏はいたたまれなくなり、響に「ごめん」と
謝罪する。響はこの程度の言い合いで直ぐに降参する奏がやっぱり普通ではないと
驚いた。奏は続けて「私‥自分が情けない」と語り、ひどく落ち込むのであった。
本気で奏が心配な響
※トリオの不満
その頃、美味しそうな料理を摘みながら花見をするトリオ・ザ・マイナー。
バスドラが花見団子を頬張りながら溜まり溜まった不満をそれぞれに愚痴り始めた。
バリトンはセイレーンという猫が上司である事自体、最初から気に食わなかった。
ファルセットは自慢の声をやかましいと貶された事が腹立たしくてしょうがない。
すると、貴方の上司はそんなに酷いのかと心配する声が聞こえ、「ええ、全く
生意気な黒猫です!」と素直に答えたファルセット・・・お気づきだろうが
その声の主はセイレーンだった。トリオの本音を聞いて怒り心頭のセイレーンは
感情を爆発させファルセットの髪や顔を引っ掻き回し始めた。その時、桜の花びらに
音符が付いているのセイレーンが発見したが、いきなりハミィから先に取られてしまった
周りの状況に関係なく喜ぶハミィ
※ネガトーンの悪事
音符を手に入れ喜ぶハミィだが、うっかり手から滑らせてしまう。その隙を逃さず
セイレーンが邪悪な波動で音符を変質させ、桜のネガトーンを創りだした。セイレーンは
そのネガトーンに悲しみのメロディで桜を散らす様に、ファルセットの髪を引っかきながら指示した
ネガトーンは言われた通り、邪悪な音波を周囲に放ち満開の桜を跡形も無く消し
花見客は泣き叫び始める。その現場に追いついた響と奏は綺麗な桜をネガトーンに
された事に感情が高まり、キュアメロディとキュアリズムへと変身を遂げた。
絶対絶対許せない!
※メロディの負傷
リズムは自分がベルティエを持ってないので、何としても1人でネガトーンを
弱らせてメロディに迷惑を掛けたくないと意気込む。リズムのパンチがネガトーンに
決まったかに見えたが、急に本体が消えて気がついたらリズムの背後に立っていた。
ネガトーンはその隙にリズムを一気に叩き上げる。飛ばされたリズムをメロディが
捕まえ着地した。が、凄い早さで突進してきたネガトーンに気づかず強烈なパンチを
右腕に叩きこまれたメロディ。その激しい痛みにメロディは悲痛な声を上げる。
こんな状況でもメロディはリズムを心配するが、メロディの右腕は腫れ上がり
そちらの方を心配するリズム。そんな2人をお構いなしに攻撃の手を緩めない
ネガトーンだが、操縦者がいつの間にかセイレーンからバスドラに変わっていた。
このままではベルティエが出せない
※メロディの激励
負傷したメロディを狙えと指示するバスドラ、実はネガトーンをトリオも操縦出来る
のだが、一応トリオは下の立場という事もあり積極的には行ってこなかった。しかし
バスドラはセイレーンの傲慢さに我慢できなくなり、遂に反抗的な態度を明確に表した。
痛がるメロディを見て、自分が意気込んだ余りメロディを負傷させてしまったと
自己嫌悪に落ち込むリズム。足を引っ張ってばかりでベルティエも無い自分が
とことん嫌になってしまった。しかしメロディは一喝する 「私達仲間じゃん!」
メロディは続けて言う、私達は2人で1人 つまり メロディ=リズムなのだから
迷惑を掛けるとかそういう事では無く、リズムも1人で悩む必要もないのだと。
そのメロディの力強い言葉にリズムの沈んだ心が救われた。
私達は一心同体
※心からの願い
そんな2人へお構いなしに突っ込んできたネガトーン。メロディが応戦するも
負傷した右腕が疼いて満足に戦えない、そしてベルティエも出せない状況に‥
トドメを刺そうとするネガトーンの前に、なんとリズムが立ちふさがった。
スポーツ苦手でベルティエもない自分だが、決して一人ではなく自分の全てを
受け止めてくれる仲間が居るし、その仲間と共にみんなの心を守ってみせると
強い決意をリズムは露わにした。するとその思いに呼応したキュアモジューレが
輝きを増した。輝きの強さに目が眩むセイレーン達、リズムはフェアリートーンの
ファリーを呼び出し、リズムが両手を叩くと音符が現れ、その音符を繋ぎ合わせると
遂に念願の、リズム専用ベルティエ 「ファンタスティックベルティエ」が出現した
夢にまで見たベルティエ
※スタスタ
ファリーはそのベルティエとドッキングし、リズムは増幅したエネルギーで
トーンのリングを作り出し、プリキュア・ミュージックロンドを放つ。
リングにネガトーンが拘束され、リズムがベルティエで三拍子を取ると
ネガトーンは大爆発を起こし、浄化に成功。ちなみにフィナーレ!の掛け声の後
リズムはまるで何事も無かったかのように画面端へスタスタと歩いていきます。
思いっきりジャンプした後に耳を塞ぐメロディとはあまりにも対照的な光景でした。
まるで仕事帰りのような
※以心伝心
音符を手に入れ、泣いていた人々は正気に戻り、散った桜も全て元通りに満開へと
回復した。そして勝手にネガトーンを操縦したバスドラはバツの悪そうな顔をする。
セイレーンが説教するも、反省の色無くトリオの反抗はまだ尾を引きそうである。
リズムは遂に現れたベルティエをしげしげと眺め、皆を守りたいと思ったら出てきた
と不思議そうに話す、ハミィはそれに対しその思いこそがプリキュアのパワーである
と答える。メロディは喜び、リズムに向かって笑顔でVサインをするのであった。
場面は調べの館に変わり、今日の連弾を嫌がる響の声が聞こえてきた。奏は一緒に
やろうと、ピアノへ座ることを促し響はしぶしぶ了承する。しかし練習が始まると
響も真剣になり、以前にも増して上達しているのが聞いていてハッキリと分かる。
2人の見事な連弾にハミィやフェアリートーン、そして2人を眺める音吉さんも
笑顔で見守る。最後は響と奏が2人を見つめ、演奏は続き そのまま終了という
なんとも不思議な締めになりました。
幻想的な終わり方
※あとがき
努力で成し遂げられる事なら、幾らでも努力する奏だけど ベルティエに関しては
何の手がかりもなく途方に暮れる。そこで響の真似をしてみるが自分に合わず
更に落ち込む。人の役に立ちたいし、人に迷惑は掛けたくないという
奏の真面目な気持ちが空回りしてしまい、悩んでしまう奏の姿がとてもいじらしい。
響はそんな奏の微細な変化を見逃さない、長年連れ添った2人の強い絆が垣間見える。
奏が落ち込むと心配で心配でたまらなくなる響、2人がいつも通り元気であってこそ
いつも通り(痴話)喧嘩できるというのが、とてもよく分かる回でした。
さてリズムがフィナーレの後にスタスタ帰ってしまうこの秀逸な演出は
「ハピネスチャージプリキュア!」の第9話でも見ることが出来ました。
それはOPの冒頭にある10th Anniversaryでプリキュアの10周年を祝ったのち
やはり同じようにスタスタと画面端へ去ってゆくリズム‥さすがというか
分かってらっしゃる! ありがたい演出に感謝感謝です それでは10話で~ ノシ